エンジニア採用における企業間の競争は、昨今さらに激しさを増しています。 そこで重要になるのが、採用プロセスを単なる選考の場にするのではなく、自社の魅力を伝える「アトラクトの場」として捉え直すことです。
本記事では、この考え方を実践し、独自の取り組みを行う4社の事例をご紹介します。各社がどのような課題感を持ち、なぜそのプロセスを導入したのか。その背景にある意図を紐解いていきます。
この記事のサマリー:

AI時代に高まる開発以外のスキルの重要性
「コードを書く」ことから「事業貢献」へ。マネジメント・リードなど、「作る以外の役割」を果たせるエンジニアのニーズが、ますます高まりを見せています。
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なぜ、ユニークな採用プロセスが必要なのか?
選考プロセスを「企業からの一方的な評価の場」にせず、「双方向の対話の場」にしていくことには、次のようなメリットがあります。
技術的好奇心の強いエンジニアのアトラクトにつながる
自己研鑽や新しい技術のキャッチアップに積極的なエンジニアほど、画一的なスキルチェックだけの選考には物足りなさを感じてしまう恐れもあります。その企業の技術へのスタンスが垣間見えるユニークな採用プロセスを用意することで、「この会社なら面白い挑戦ができそうだ」という期待感を醸成できます。
自社の開発文化を肌で感じてもらい、ミスマッチを防ぐ
実際の業務に近いフローやツールの体験を選考に組み込むことで、候補者は「入社後の働く姿」を具体的にイメージできるようになります。自社のカルチャーをありのままに近い形で体験してもらうことで、お互いにとって不幸なミスマッチを予防できます。
「選考体験」そのものが採用ブランディングになる
ユニークかつ「参加しているだけで楽しめる」選考体験を提供すること自体がポジティブな企業イメージの醸成につながります。実際に体験した候補者の声を通じて、横のつながりで自社の良いイメージが拡散していくことも期待できるほか、SNSなどを通じて新たな候補者の応募に寄与する可能性もあるでしょう。

フルリモート環境での「自走力」を見極める
Case 1:株式会社ビープラウド
■導入の背景
同社では、実際の業務に不可欠なスキルとして、「ドキュメントを読み解く能力」や「AIツールを使いこなし、品質を担保する能力」を挙げています。 しかし、従来の単純なコーディング試験だけでは、こうした実務的な能力までは測りきれないという課題がありました。 加えて、フルリモートワークを基本とする組織であるため、テキストコミュニケーションを通じて、自律的に課題解決ができるかどうかも重要な見極めポイントでした。
■独自の取り組み
1. 期限なし・生成AIツール利用可の試験
制限時間を設けず、GitHub CopilotやChatGPTなどの生成AIツールの活用も自由とする試験を導入。AIが出した回答を鵜呑みにせず、候補者自身が責任を持って品質を担保するプロセスを課すことで、実務に近い「真の自走力」を確認しています。
2. Slack試験
候補者をゲストとして実際の業務で使用しているSlack環境へ招待し、数時間の擬似的なタスクを行ってもらう試験を実施しています。テキストベースでの質問の仕方や、議論の進め方などを通じて、思考の深さやチームへのフィット感を相互に確認します。
■期待される効果
「AI活用に制限なし」という、合理的かつモダンな選考姿勢を見せることで、新しい技術を柔軟に取り入れたいエンジニアのアトラクトにつながります。また、実際に使用するツールを介して対話することで、入社後の「働く姿」の解像度を双方で高めることができます。
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1日かけて「課題解決への姿勢」を確かめ合う
Case 2:アセンド株式会社
■導入の背景
複雑な物流業界の課題に取り組む同社では、選考において技術スキルの高さだけでなく、「顧客課題の解決」に強い関心と喜びを持てるかというカルチャーマッチを重視していました。
この点の見極めは、候補者にとっても入社後に「思っていた業務と違う」というギャップが生じるリスクを最小化できるというメリットがあります。
■独自の取り組み
1Dayトライアル
一次面接通過後、実際に1日かけてプロダクト開発チームの一員として実務を体験する選考です。 単にタスクをこなすだけでなく、会議での議論の様子なども含めて「ありのままの現場」を公開することで、候補者はドキュメントの整備状況やチームの雰囲気など、外からは見えないリアルな情報を得ることができます。
■期待される効果
「顧客のために何を作るか」という事業視点の議論に触れてもらうことで、志向性の合致を深く確認できます。 また、企業側が1日というリソースを候補者に投資し、隠し事なく現場を見せる姿勢は、候補者への信頼感や納得感の醸成に大きく寄与します。
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不採用時も丁寧なフィードバックで、選考をファン作りの場に
Case 3:株式会社Progate
■導入の背景
同社は、選考プロセスを単なる合否判定の場ではなく、自社のファンを増やすための「ブランド構築の機会」と捉えています。 「たとえ今回はご縁がなかったとしても、市場でのブランドイメージを損なわず、中長期的に良好な関係を維持できるような仕組み」が必要だと考えていました。
■独自の取り組み 総評フィードバック
選考の結果、アンマッチとなった場合でも、定型文のお祈りメールを送るだけでは終わりません。面談を担当したエンジニアやCTOからの感想、候補者の優れていた強み、印象的だったエピソードなどをまとめた「総評フィードバック」を個別に作成し、送付しています。
■期待される効果
フィードバックを受け取った候補者は、自身の強みを客観的に再認識できます。 入社に至らなくても「この会社を受けてよかった」と感じる体験を提供することで、企業のファンが増え、採用市場におけるポジティブな評判の形成につながります。
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人事は徹底して「候補者の味方」に。内定承諾まで伴走する
Case 4:KDDIアジャイル開発センター株式会社
■導入の背景
同社では、 「人事は候補者の味方である」という考えのもと、候補者が抱く不安や疑問をその場で即座にフォローできる体制を重視しています。「技術的な評価は現場のエンジニアが行い、キャリアや環境面でのフォローは人事が担う」という形で役割を分担。これによって、不満や疑問をケアしつつ採用体験の向上を目指しています。
■独自の取り組み
面談・面接への人事同席
採用担当者がスカウト送信から内定承諾までを一貫して担当し、すべての採用面接・面談に同席。 企業側の評価者としてではなく、あくまで「候補者の味方」として振る舞い、一人ひとりの状況に合わせた伴走型のサポートを提供し続けます。
■期待される効果
選考の全工程で顔なじみのアテンドがつくため、候補者の心理的なハードルが下がり、本音ベースでの対話が可能になります。 候補者を「一人の専門家」として尊重し、丁寧に向き合う姿勢が、企業への強い信頼感と高い内定承諾率に結びついています。
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自社に最適な採用プロセスを設計するために
今回ご紹介した各社の事例からは、自社に合った採用プロセスを設計するための重要なヒントが見えてきます。
自社の開発文化を知る体験を提供する
紹介した各社のプロセスは、単なる選考のためだけの手順ではありません。自社の開発文化や、大切にしている価値観を候補者に伝えるための貴重な機会になっています。 こうした体験を通じ、候補者の中で「その企業で働くイメージ」が具体化されれば、入社後のカルチャーマッチの精度が高まります。結果として早期離職の防止にもつながります。
候補者を「一人の専門家」として尊重する姿勢を示す
各社の「ユニークな取り組み」の根底にある共通点は、候補者を見極める対象としてだけでなく、敬意を払うべき「一人の専門家」として扱っていることです。そのため、こうした採用プロセスを用意しているということ自体が「候補者の日々の研鑽や志向性を重視・尊重している」という姿勢を示すことにもなります。企業側からのリスペクトが伝わることで、候補者のアトラクトも自然と高まります。
「評価」から「対話」への意識変革
紹介した4社に共通するのは、採用を候補者・企業の双方が「共に歩めるかを確かめる対話の場」と定義し直している点です。 「企業と候補者が対等な立場で相互理解を重ねる」という健全な関係性が、採用体験の向上をもたらし、採用ブランディングの強化や内定承諾率の向上という成果に寄与しています。
「候補者と対話する姿勢」を、自社だけの独自性にする
今回ご紹介したユニークな採用プロセスを、そのまま真似する必要はありません。大切なのは、自社が「どんな開発組織でありたいか」を問い、そのために必要になる候補者との対話を、採用プロセスの中へ落とし込むことです。そうした候補者へ歩み寄ろうとする姿勢が、ミスマッチのない幸福な出会いへと繋がっていきます。
より納得感のあるマッチングを一つでも多く増やすために、LAPRASはこれからもエンジニアと企業の双方がリスペクトし合える採用活動を全力で支援し続けていきます!
AIが「作る役割」を担う今、エンジニアの役割は「技術で事業成長を導く」ことへと変わりつつあります。
採用市場では、従来の開発力に加え、「事業貢献」に直結するスキルの重要性が高まっています!
- 課題解決能力:顧客やビジネスへの深い理解で、技術を価値創出につなげる
- 技術応用力:新しい技術(特に生成AI)でチームの生産性を高める
- マネジメント能力:戦略策定・組織運営・人材育成で事業成長を牽引する
こうしたスキルを持つ人材は、従来の経歴書だけでは見極めが困難です。
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