これまでにいくつかのエンジニア採用サービスを運用する中で課題を抱えていたという株式会社空。それを解決したLAPRAS SCOUTの特長について、CPOの田仲さんにお話を伺いました。
《プロフィール》
株式会社空 CPO 田仲 紘典さん:
立命館大学大学院在学中にパケットによるDoS攻撃検知システム(IDS)を開発・研究し、卒業後Yahoo! JAPANに入社。主にアドテクのインフラエンジニアとして活動。その他に社内システムの開発・保守や新卒研修のメンター、次世代リーダー育成Yahoo!アカデミア、副業による技術サポート経験など、Yahoo! JAPAN在職中に経験。その後、現職である株式会社空に、ホテル向け料金設定サービス「MagicPrice」の立ち上げ期からエンジニアとして携り、2016年6月取締役として参画。
株式会社空:
Price(価格)とTechnology(技術)を組み合わせたPriceTech(プライステック)企業として、データ分析を元にした価格戦略サービス『MagicPrice』をホテルや駐車場、交通領域を中心に展開。
目次
未アプローチの候補者が枯れることがないので、常にアプローチし続けられる
ー LAPRASのことを知ったのは、一緒にピッチ登壇したTechCrunch2017が最初ですか?
そうですね。TechCrunchに参加した当時からエンジニア採用をやるうえでどこかのタイミングで導入することは間違いないだろうと考えていました。
一方で、当時のサービスが成熟していない初期の段階での導入は控えていました。導入企業の成功事例も多くない段階で、アーリーアダプターとして予算も工数も投下するのはまだ早いと思っていたんです。
現在は多くの企業が導入していますし、採用事例も出ている。サービスが成熟してきているタイミングなら効果的に活用できると考え、導入を決めました。
ー そんな中で導入に至った背景にはどんなねらいがあったんですか?
他の採用サービスを活用していく中で未アプローチの候補者が枯渇することが一番のネックになっていました。他のサービスでは2〜3カ月ぐらいで空が求める候補者に当たり尽くしてしまっていたんです。
サービスを活用しても新たな候補者に接触できないということは採用では致命的だと思い、WEB上に存在しているエンジニア全員が候補者になるLAPRAS SCOUTの導入を決めました。
良いエンジニアには常にアプローチしたいと思っているので、母集団が枯渇しないというのは本当に重要です。LAPRAS SCOUTではGitHubなどの情報も日々収集されているので、候補者の母数も日々増えていますよね。そういった点でも常に新しい候補者との接点を探している空のエンジニア採用とのマッチングを感じました。
いろいろなサービスを併用するのは大変な面が多いので、現在はLAPRAS SCOUTを採用のメインサービスとして使っていますよ。
技術力の可視化によってスキルチェックの通過率が倍に
ー LAPRAS SCOUTの運用体制について教えていただけますか?
エンジニア採用のチームは5人です。人事担当者と私、加えてエンジニアとデータサイエンティスト合わせて3人が関わっています。
運用については、週に1度メンバー全員が集まってスカウトをするスケジュールを設定しています。その事前準備として、私がスカウト対象者の一次リストをピックアップしています。
ー その時間でスカウトメールを送り切るイメージですか?
「今すぐにでもスカウトしたい!」という方にはすぐにスカウトしますね。一方それ以外の候補者に対しては基本的に興味通知機能を活用しています。興味通知の返信が届いた場合は、その週の中で対応することを心がけています。
ー 候補者をピックアップする、スカウトするという運用の工数についてはどう感じていますか?
大変ではあると感じています。でも、採用業務としてはそこまで辛いものではないとも思っていますよ。エンジニア採用においてはマンパワーがかかることは当たり前だと考えているため、想定に比べたら負担は軽い方です。
複数の採用サービスを併用すると負担が増すのですが、LAPRAS SCOUTでは1つのサービス内で候補者ピックアップからスカウト、候補者管理まで完結しているので余計な負担はありません。
ー ありがとうございます。他にLAPRAS SCOUTを使って良かった点はありますか?
スキルのレベルが分かるのはすごくありがたいですね。他のサービスでも一部の候補者にだけGitHubが連携されていたりしますが、連携されてない候補者も多いですし、GitHubだけを見ても判断できないことが多いです。LAPRAS SCOUTではブログ記事を含めて総合的にエンジニアの技術力を判断できるのでスキルの見極めにはとても役立っています。
ー スキルの判断はスカウト前に行っているんですか?
スキルについては、一次面接の後にプレワークというフローがあり、そこで見極めています。私から技術課題を提示して、その課題に取り組んでいただいています。課題提出後に1〜2時間ぐらいかけてディスカッション、フィードバックを行っています。
空のエンジニア採用はカジュアル面談を含めると4つのプロセスがあります。
①カジュアル面談
②1次面接(人事・エンジニア)
③プレワーク
④最終面接(代表)
プレワークでスキルのミスマッチが多いと、私たちももちろんですが、候補者に割いてもらった時間がもったいないですしとても申し訳ないです。
エンジニアの技術力をあらかじめ判断できるようになったので、プレワークの通過率はLAPRAS SCOUTを活用してから倍くらいに向上してきていますね。
ー 今回は業務委託で1名採用されたと伺いましたが、候補者のどんなアウトプットが目に留まったんですか?
プロフィールに「クローラエンジニア」と書かれていることに目を引かれました。空ではホテルや旅館の市場データや予約データを元にした分析の効率化から価格設定を効率化する「MagicPrice」というプロダクトを開発しています。プロダクトの特性上クローリングに注力している「クローラエンジニア」という肩書は魅力的に映りましたね。
技術力に加えてセキュリティーやインフラの知識も必要ですのでクローリングを得意とするエンジニアは希少だと考えています。
業務委託でジョインしてくれたメンバーは、私ともう1人ぐらいしか知見がないとこに新しいやり方を取り入れてくれたり、スピード感を持って開発してくれています。
やはり市場にはなかなかいないエンジニアを採用できたと感じています。
Live Directを体現したメンバーが空の魅力
ー 入社されるエンジニアの方たちは空のどんなところに魅力を感じているんですか?
一緒に働く「人」に魅力を感じてくれているのかなと思いますね。
空では「Live Direct」というコアバリューを掲げています。本音・本質・真実で生きる、遠慮や忖度を止めて本質志向で話そうというものです。嘘偽りなく生きているメンバーに魅力を感じてくれることは多いと感じています。
私は取締役という立場ですが、メンバーは率直に意見を投げてくれる。余計な遠慮なく率直に向き合ってくれているんだろうなというのは、日々感じるところです。開発に関しても私が知らないことについてはいつもフィードバックをもらっています。メンバーみんながコアバリューを体現してくれているのを感じています。
ー エンジニア組織にフォーカスした魅力はありますか?
マルチプレイヤーが多いというのはエンジニア組織の魅力だと思っています。バックエンドだけ、インフラだけという志向性のメンバーはいませんし採用でも求めていません。
その理由はチームワーキングを意識しているからです。プロダクトオーナーがいて、デザイナーがいて、エンジニアがいて、データサイエンティストがいて、様々な職種でチームは構成されています。どこか1箇所でもうまくいかないとプロダクトは止まってしまう。そうならないようにバックエンドのメンバーがフロントエンドのメンバーを助けたりと、うまく重なり合っている状況を作るのが大切です。
将来的には会社のフェーズによって領域に特化したプロフェッショナルなメンバーは必要だと思っています。でも今のフェーズではそういう人はマッチしません。幅広い領域に携われるというのは、スタートアップの今のフェーズならではの経験だと思っています。
ー ありがとうございました!
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