2021年2月よりLAPRAS SCOUTの運用をスタートしたLITALICO。テクノロジーを軸とした成長を加速させるエンジニア採用に注力している同社は、LAPRAS SCOUTをどのように活用したのか。LITALICOがより多くのテックリードと出会うために行ったこと、エンジニア採用活動への取り組みについて、VPoEの亀田さんからお話を伺いました。
《プロフィール》
執行役員 VPoE
亀田 哲矢:
名古屋大学大学院多元数理科学研究科を修了後、2012年4月、株式会社LITALICOに新卒入社。ほぼ0の状態から技術組織を立ち上げ、エンジニアとして多数新規事業を担当。技術・デザイン部門を管掌し、2020年10月、執行役員に就任。
株式会社 LITALICO:
「障害のない社会をつくる」というビジョンの下、障害者向け就労支援事業や子どもの可能性を拡げる教育事業を展開しています。
目次
目指したのは、100名のエンジニア採用
― LAPRAS SCOUT導入に至った経緯を教えていただけますか?
これまでLITALICOでは年間で10〜15名のエンジニアを採用してきました。しかし、経営戦略から逆算して考えるとエンジニア組織の更なる拡大・強化が急務となり、更に先を見据えて、年間100名の採用実現のためには何が必要かという目線で採用戦略を考えました。当然従来の採用手法のままでは難しいので、いろいろと新しい施策に取り組んでいるのですが、その中のひとつがLAPRAS SCOUTでした。
― LAPRAS SCOUTの運用方法を教えてください。
私と採用担当がメインで運用しています。採用要件の定義や、スカウトメール・カジュアル面談といった候補者と直接関わる部分は私が、レコメンド機能を使っての候補者リサーチや日程調整などの運用に関する部分は、パートナー企業の力も借りながら各リクルーターが担当しています。カジュアル面談を経て正式にご応募いただけたら、上長や同僚となるテックリードやエンジニアリングマネージャー、CTOとの面接を行っていきます。ここの人選は私やリクルーターも一緒に議論しながら決めています。
―エンジニア採用が本格的にスタートしてからの感想を聞かせてもらえますか?
夏頃の話なのですが、オファー後の内定承諾率の低さに苦戦していました。特にテックリードの採用は、そもそも母集団の数が限られているので、改善の必要性を強く感じ、仲良くさせていただいている企業の方にヒアリングしました。各社の取り組みを参考にしつつ自社に応用できることがないかを考えるうちに、他社とLITALICOとの違いが見えてきたんです。
まずは、「候補者へ送る情報の内容とタイミングを整理すること」です。スカウト送信時、カジュアル面談前、一次面接の前、最終面接前、オファー面談前後…。各選考フェーズにおいて、候補者の方が転職活動やLITALICOに対してどのようなモチベーションであるのかを丁寧にヒアリングし、提供すべき情報をベストなタイミングでお渡しできるよう、選考体験を設計しなおしました。適切な情報を適切なタイミングでお送りすることで、候補者のLITALICOへの興味を広げ、関心が途切れないように心がけています。
次に、「候補者情報をフェーズごとに整理する」ことです。候補者の転職軸や大切にしている価値観などを各選考フェーズごとに整理し直し、何よりも候補者の方々にLITALICOが自分にとって本当にベストな環境かどうかを判断いただけるように、次に誰と話していただくのが良いかを考えています。適切な情報を候補者へ「渡す」だけではなく、候補者から適切な情報を適切なタイミングで「得る」、この両方を大切にしています。
加えて、直近全社的に大きく人事制度が変わったのですが、そのタイミングでエンジニアの評価制度も見直しました。エンジニア採用の市場感や候補者の方のご状況も踏まえて、適切な条件でオファーできるようになったのも大きな変化だったと思います。
― 課題への対応力がとても早いですね。VPoEがコミットすることで生まれる強みだったりするのでしょうか?
採用活動における方向性の決定には、VPoEである私がコミットする影響もあるかもしれません。しかしそれ以上に、一緒に採用を行っている採用チームの対応力の早さが大きいと思っています。採用活動の方向性を決める私と、迅速に行動に移せる採用チームとのスムーズな連携が、LITALICOの採用活動の強みになっていると思います。
LAPRAS SCOUTは転職潜在層に最もアプローチできる媒体
― LAPRAS SCOUTはLITALICO社の採用活動にどのような影響を与えていますか?
現在、LAPRAS SCOUT経由で採用に至ったエンジニアは1名です。ただ、「今後もお話させていただきたい」と継続的な繋がりを持てている方は毎月新規で2〜3名ずつ増えているので、タレントプールはどんどん拡大しています。
私たちがいま、採用しようとしているテックリードは、LITALICOのエンジニア組織やテクノロジーへの認知度が低いことを原因として、「まずはどうLITALICOを知って、興味を持っていただくか」が一番の課題です。あらゆるエージェントサービスやスカウト媒体などを使っていくなかで、最も転職潜在層との接点をもつことができるのがLAPRAS SCOUTではないでしょうか。LAPRAS登録者はもちろん、未登録者の方も含めて多くの方にアプローチできるという点は、他サービスにはない魅力だと感じています。
転職活動をされている方は、様々なサービス・SNSなどの情報が更新されていて多くの情報を得ることができます。その一方で、たくさんの企業から声をかけられていらっしゃると思うので、LITALICOからのアプローチが埋もれてしまうことも少なくありません。
逆に、情報を積極的に公開していない人やまだ具体的に転職を考えていない方ならば、他企業がアプローチをかける前に接点を持てることも多く、他の採用サービスとは異なる候補者の方と接点が持てるようになりました。
積極的な採用活動を行う中で、様々なチャネルから、継続的にLITALICOという企業名を認識してもらうことの重要性を感じています。いざ候補者が「動こう」と思った時にLITALICOの名前を思い出してもらえるよう、地道に私たちの社名を目にしていただく機会を増やしていくことが、先々の採用活動にも繋がってくると思います。
採用活動を通して、LITALICOが理想とする組織をつくる
― 今後のLITALICOについて教えていただけますか?
私たちは、採用はどちらか片方が一方的に見極める・選ぶ場ではなく、双方が「いま一緒に働きたい」と思えるかを確認するプロセスだと思っています。そのため面談回数や内容も候補者の方によって様々です。そういった採用活動を続けていくことが、結果的に多くの方にLITALICOで働きたいと思ってもらえることに繋がると考えています。
スカウトはあくまで最初の接点を持つひとつの手段でしかありません。どんなにテキストで充実した情報を得られたとしても、実際にお話ししてみないと、マッチするかどうかわからない部分はお互い多いと思うんです。だからこそ、VPoEやCTOなど経営陣に加えて、自チームの採用に責任を持つエンジニアが採用活動にコミットし、しっかり候補者と向き合っていくことが重要だと思います。候補者と向き合う中で、採用活動で使う言葉もより意識するようになりました。
選考を通じてお互いオープンに話した結果、「候補者の方」と「LITALICO」がいま一緒に働くタイミングではない、という結論に至ることはもちろんあります。ただ私としては、私たち側が適切な環境を用意できなかった、もっとこういう機会や事業をつくれていれば、と反省することが多いです。
私たちが理想とする「すべての人が自分らしく働ける・学べる社会」を実現するためには、まずはこういった自分たちの意識を徹底していかなければと思っています。多様なメンバーが多様な働き方をしながら、皆でビジョンに向かえる会社の実現に向けて、さまざまな事業や機会の創出・制度やルールの整備など今後より一層力を入れて取り組んでいきます。
こんな風に採用活動を通して自分たちの組織を省みることで、理想の組織づくり・社会づくりに向けて進んでいる実感もありますね。価値観の違いが、自分の視野を広げることに繋がり、より良いサービスのきっかけになる。そのようなマインドを持った組織として今後も拡大していきたいです。
― 本日はありがとうございました!
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