この記事は、TalentLyft社のブログ記事“Hiring Developers: Lessons From 112,00z0+ Coding Tests”を著者の了解を得て日本語に抄訳し掲載したものです。
LAPRAS published the Japanese translation of this original article on TalentLyft in English under the permission from the author.
2018年に、技術者選考プラットフォームであるDevskiller上で112,000件を超えるコーディングテストが実施されました。これらのテストは、潜在的な採用候補者のコーディングスキルを評価するために使用されました。そして、この膨大なデータを分析することでトレンドやパターン、習慣を発見しました。
その分析結果をまとめたものが「Devskiller Global Technical Hiring & Skills Report 2019」です。
このレポートで示されているものは、世界中の採用担当者が自社の採用プロセスを常に最新の状態に維持し、世界中のどこからでも最も信頼性が高く熟練したエンジニアを探すのに使用できる独自のデータです。
本記事では、レポートから得た最も重要な6つのインサイトを紹介します。
どうやってエンジニアを採用するか?
エンジニア採用をしているほとんどの企業にとって、エンジニア採用は大きな課題です。
エンジニアが言う自身のスキルセットは、実際のスキルセットとは全く異なることがあります。これは対面の面接だけでは見抜くことができません。そこで有効なのがオンラインのコーディングテストです。
エンジニアを採用するための6つのインサイト
Lesson1:70%の企業がJavaScriptエンジニアを求めている
エンジニア採用をしている多くの企業が実施したテストの対象プログラミング言語を見てみると、Javaが最も人気という訳ではありませんでした。その代わりに、70%の企業がJavaScriptエンジニアを求めていました。これは、大企業の小規模なグループがJavaを使用していることを示しています。
さらに、SQLが2位になったことから、データベーススキルがフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの両方にとって重要であることがわかります。
このデータ以外にも、「2018 Stack Overflow Developer Survey」で同様の結果になっていることから、今回の分析結果は驚くべきことではありません。
Lesson2:多くのエンジニアが彼らの専門分野に関係なく、データベーススキルを求められる
一緒にテストされた上位8位の言語を見ると、その内の5つにJavaScriptがランクインしていました。例えば、一般的なフロントエンドスタックの基礎である、JavaScriptとHTML、CSSのようなペアです。
しかし、JavaScriptは.NET、PHP、Javaともペアでした。このことから、フロントエンドとバックエンドの両方でJavaScriptが重要なことがわかります。
JavaScriptに次いで最も一緒にテストが実施された言語はSQLであり、4つにランクインしていました。
募集ポジションに必要な主要スキルセットに加えて、データベーススキルも定期的にテストされていることがわかります。
Lesson3:候補者にコーディングテストを受けてもらえるまで平均2.88日を要する
エンジニアは、週末ではなく、平日に自宅でコーディングテストを受けることを好みます。
このことから以下の事実がわかります:
1.火曜日に送信したテストが最も早く受けてもらえる
2.水曜日に送信したテストが最も遅く受けられる
3.平均日数は2.88日 (69.23時間)
採用担当者として、これはエンジニアが新しいポジションのためにどのようにコーディングテストを優先するかについての貴重なインサイトを与えてくれます。
もしも、週のはじめにコーディングテストを送信するようにしたら、有能なエンジニアを素早くプッシュして、想定以上の優秀なエンジニアを採用することができるかもしれません。
Lesson4:コーティングテストを受け取った人の内、73%もの候補者がテストを受ける
統計的に、コーディングテストを受け取った候補者の内、4人に3人がテストを完了させます。
このことから、技術スキルに関係なく、ほとんどのエンジニアがテストを完了させることがわかります。
以下が完了率が高い国のランキングです:
1.ラトビア:98%
2.アルメニア:97%
3.デンマーク:96%
4.ニュージーランド:95%
5.イギリス:92%
これは、コーディングテストはエンジニアに敬遠されると思っていた採用担当者にとって驚くべきことだと思います。
この統計は、コーディングテストが多くのエンジニアに受け入れられているため、コーディングテストを採用プロセスの一部に含める必要があることを示しています。
Lesson5:コーディングテストを始めた90%以上の候補者がテストを完了している
コーディングテストは実際の業務と近いため、多くの候補者にとって馴染み深く、テストを開始したほとんどの候補者がテストを完了させることは当然です。
ただ、興味深いこととして、大陸ごとに完了率に違いがあります。
1.ヨーロッパ:93%
2.オセアニア:92%
3.アフリカ:91%
4.北アメリカ:91%
5.アジア:91%
6.南アメリカ:88%
完了率の差は小さいですが、これはインターネット環境の違いによるものだと思われます。
Lesson6:アメリカはエンジニア輩出国である一方、海外からもエンジニアを採用している
優秀なエンジニアを輩出している国は、海外からもエンジニアを採用しています。例えば、グローバル企業が採用する人材の25%以上をインド人が占めています。
次いで、エンジニアを多く輩出しているアメリカが2位です。そして、そこにドイツ、ブラジル、アルゼンチンが続きます。
このデータで興味深いことは、エンジニア輩出国であるアメリカは、インドやドイツのような他のエンジニア輩出上位5カ国からも多くの人材を採用しているということです。
さらに興味深いことは、インドはエンジニア輩出トップ10の国からエンジニアを採用していないということです。つまり、一部の国では一方的にエンジニアを輩出しているだけなのです。
おわりに
エンジニア採用を成功させたいのであれば、このようなトレンドを活用しましょう。そして、しっかりとエンジニアのスキルセットを評価して、タレントプールを枯渇させないようしましょう。
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