難しいエンジニア採用を前に進める為のたった1つの大事な習慣

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はじめに

ここ数年、エンジニア採用の難易度は上がっています。
多くの企業が、エンジニアを採用したいと思いながらも、思い通り採用できている企業はごく一部です。

これまでエンジニア採用に苦戦してきた会社が、急に劇的に採用が進むようになる特効薬はありません。
それでも、エンジニア採用は難しいという現実を直視した上で、少しずつ改善して継続的に取り組むことが重要です。

この記事ではまず、なぜエンジニア採用は難しいのか?を解明していきます。
そのうえで、ぜひ採用担当の皆様におこなっていただきたいエンジニア採用を前に進めるための一つの大事な習慣についてご説明します。
この習慣は特に難しくもないですし、特別な努力もいりません。また、企業によってはすでにしっかりと行われているところも多いでしょう。

しかし、エンジニア経験のない採用担当者にとってはとても重要な習慣です。
もし、あなたが特にエンジニア経験のない採用担当であったり、エンジニア採用歴が浅い場合はしっかりと習慣化していくとエンジニア採用は前に進むはずです。さらに、あなた自身のエンジニア採用力も向上していくことでしょう。

この記事が、エンジニア採用に苦戦している採用担当者の方にとって、前向きにエンジニア採用に取り組むヒントになれば幸いです。

エンジニア採用はなぜ難しい?

まず、エンジニア採用はなぜ難しいのでしょうか?理由は、以下の2点です。

  1. 求人倍率が高い
  2. エンジニア職の理解が難しい

この2つが絡み合うので、エンジニア採用は特別難しいのです。
ただ求人倍率が高いのであれば、成功の確率が低いだけです。

もちろん、それだけでも充分難しいのですが、エンジニア採用が特別難しいのはその理由だけではありません。それに加えて、エンジニア職を理解することの難しさが、さらにその難易度を上げるのです。

例えば、エンジニアリング知識をインプットすることが難しいばかりか、エンジニアの関わる領域は変化の速度も早く新しい言葉や役割が次々と生まれキャッチアップも大変です。

また、転職やキャリアに関する志向性や価値基準もエンジニアと一般的なビジネス系の職種とは異なる点があります。

その結果、なかなかエンジニアの候補者の反応をイメージすることが難しく、採用のために良かれと思ってやったことが、かえってエンジニア採用にとって逆効果になることもあります。

このように、ただでさえ難しいのに、どの方向に舵を切ればいいのかわかりづらい、というのがエンジニア採用の難しさです。

例えば、採用を進めるためにスカウトメールを送ったら「バラマキメールだ」と思われてSNS上でつぶやかれてしまう、カジュアル面談をしてもエンジニアの知りたいポイントを抑えていないので自社への意向があがらない、など正解がわからぬまま迷走して、採用できないばかりか、採用担当が疲弊していくこともあります。特にエンジニア採用になれていない場合は、そういった難しさに苦しめられることが多いものです。

逆に、もし、採用担当にエンジニアの経験があったり、エンジニア採用の経験が豊富が故にエンジニアの気持ちがわかる採用担当がいる場合はかなり大きなアドバンテージを持っていると言えるでしょう。

エンジニア採用はどれくらい難しい?

さて、エンジニア採用は、実際にどのくらい難しいのでしょうか?

DODAの発表している2020年10月の職種別求人倍率によると、「技術系(IT・通信)」つまりITエンジニアの求人倍率は6.64倍です。
一方で、例えば「営業系」は1.45倍、「企画・管理系」は1.26倍の求人倍率になっています。

つまり、エンジニアの求職者一人に対して6.64件の求人があるのに対して、営業の求職者一人に対しては1.45件、企画・管理の求職者については1.26件の求人しかありません。

つまり、単純計算で言えばエンジニア採用は、営業職を採用する約4.6倍難しいといえます。あるいは、企画職を採用する約5.3倍難しいと言えます。
なお、これはあくまで求人倍率から出した単純計算です。

実際は求人倍率が高ければ、ただ募集をだしているだけで応募が来る可能性やエージェントから来る可能性は減ります。
なぜなら、採用競合が多ければ多いほど企業は採用手段を工夫する結果、リファラルやダイレクト・リクルーティングといった候補者フレンドリーな手段が使われるようになります。
難しいエンジニア採用を成功させるには、その現実を踏まえて可能な限り多くの時間やリソースを投入していくべきです。

我々も多くの企業のエンジニア採用を支援していますが、エンジニアにとって知名度があり、しっかりとした待遇を用意している企業でさえ、人事やエンジニアの多くの時間やリソースを採用に費やしています。
つまり、エンジニア採用はビジネス系職種の約5倍採用が難しいと言えますが、実際にエンジニア採用にかけるべき時間やリソースは5倍どころでは済まない、ということです。

少なくともエンジニア採用はビジネス系職種の約5倍採用が難しいと割り切って、それ以上の時間やリソースを用意しましょう。

難しいエンジニア採用を進める為のたった一つの大事な習慣

さて、難しいエンジニア採用を進めるにあたって大事な習慣とは何でしょうか?先程、エンジニア採用が難しい理由は以下の2つだと書きました。

  1. 求人倍率が高い
  2. エンジニア職の理解が難しい

このうち「1.求人倍率が高い」については、一企業の努力でどうにかなるものではありません。
しかし、「2.エンジニア職の理解が難しい」に関しては、採用担当の努力でなんとかなります。
つまり、採用担当が心がけるべき重要なポイントはこの「2.エンジニア職の理解が難しい」で苦しまないようにすることです。

そのためには、自社の採用活用についてこまめにエンジニアにフィードバックを求めて、エンジニアの気持ちや必要な知識を教えてもらうことが重要です。
そう、エンジニア採用を進める為のたった一つの大事な習慣とは、自社の採用活動に対してこまめにエンジニアのフィードバックを受けることです。

実際にエンジニア採用において、エンジニアのフィードバックが必要なポイントはたくさんあります。
例えば、募集要項の書き方、候補者選定、スカウトメールの書き方、カジュアル面談で話す内容、採用広報で対外的に出していく情報など、です。

候補者となるエンジニアに対して自社の魅力を伝えるものについては、ここにエンジニア視点が入っていないと採用活動において、たくさんの機会損失をしていくことになります。
場合によっては、全くエンジニアのことを理解しない会社なのね、と思われることもあります。

また、候補者選定に関しては自分が選定した候補者について、採用対象になるのか採用対象にならないのか、なぜ採用対象になるのか、なぜ採用対象にならないのか、を確認すると、採用要件に書かれている文字以上に、実際の現場の欲しい候補者像を理解できるようになります。

このように一つ一つについて、率直な意見を求めて、教えてもらうこと、そしてそれを通じてエンジニアの気持ちを理解していくことが非常に重要です。
そうして、正しい方向に改善を積み重ねていき、諦めずに採用活動に時間とリソースを注げば、いつかは必ず採用に成功します。

なお、よくエンジニアが採用活動に協力することがエンジニア採用にとって重要だということがよく言われますが、自社のエンジニアが採用に協力する企業が有利なのは「2.エンジニアの気持ちがわからない」に直面しない上に、エンジニア経験のない採用担当でも日常的に採用活動に対するフィードバックをエンジニアから得ることができるからです。

しかし、一方で少なくない数の採用担当がエンジニア部署が採用活動に協力してくれないことに悩んでいます。
その場合でも、直接採用活動に協力してくれないまでも、可能な限りフィードバックや意見を得られる状況を作っておくと良いでしょう。
採用活動に対する直接的な協力は行わないものの、率直なフィードバックを返すことぐらいはしてもらえるケースは実は多いものです。

例えば、以下のような方法を取ると、採用に協力しないというエンジニア部署との関係性でもある程度フィードバックや意見を得ることが可能です。

  • 定例のMtg等を組んでその場でアドバイスを貰える時間を作る
  • エンジニアの集まるSlackのチャンネル等で意見や感想を募る
  • 社内エンジニアと飲み会・ランチ等に行き、仲良くなることで個人的にアドバイスを得られるようにする

ただし、それでも場合によっては、そのような協力も得られないケースはあります。
その場合は、次善の策として採用サービスを提供している企業のカスタマーサクセス担当や他社のエンジニア採用担当者など、エンジニアではないもののエンジニア採用について知見のある有識者にフィードバックを求めてみましょう。
なお、弊社のカスタマーサクセス担当もそのようなご相談はウェルカムなのでお気軽にご相談ください。

まとめ

この記事では、エンジニア採用の難しさを解明した上で、ぜひ採用担当の皆様におこなっていただきたいエンジニア採用を前に進めるための一つの大事な習慣についてご説明しました。

エンジニア採用を進める為の大事な習慣とは、自社の採用活動に対してこまめにエンジニアのフィードバックを受けることです。
エンジニア採用に限らず相手とより良い関係性を築きたい場合は、相手をより正しく理解することが大事です。

エンジニア採用を成功させるために採用担当としてエンジニア職に対する理解度を上げていきましょう。


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