今、エンジニアの転職潜在層採用を行うべき3つの理由

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LAPRASのマーケティング担当の染谷です。

昨今、エンジニア採用が熾烈な獲得競争になっている中で、転職潜在層の採用が重要となっています。

現にLAPRASのエンジニア採用では、実際に採用したエンジニアの8割が転職潜在層へのアプローチが功を奏したものとなっています。

転職潜在層とは、転職意欲があるものの、転職活動をしていない候補者のこと。この転職潜在層に、企業からアプローチをしていくというのが転職潜在層への採用活動です。

現在では、GitHub採用、Twitter採用、リファラル採用やイベントリクルーティング、そしてLAPRAS SCOUTなど様々な手法がでてきています。

しかし、転職潜在層の採用をまだ始めていない企業から見ると、なぜ今、転職潜在層へのアプローチをすべきなのかが、腑に落ちない部分もあるかもしれません。

そこでこの記事では、エンジニア採用において、「なぜ、転職潜在層採用を行うべきなのか」その3つの理由をご説明します。

また、転職潜在層の採用と聞くと、先入観からある種のデメリットがあるのでは?と考えてしまうものですが、実はその先入観を覆すような意外な事実についてもお伝えします。

転職潜在層採用を行うべき3つの理由

エンジニアの転職潜在層をすべき理由は以下の3つです。

・転職活動中の人に比べて、圧倒的に人数が多い
・優秀層は転職潜在層に眠っている
・選考時の競合が少ない

それでは、それぞれ説明していきましょう。

 1、転職活動中の人に比べて、圧倒的に人数が多い

まず、1つ目の理由は「転職活動中の人に比べて圧倒的に人数が多い」ということです。
エンジニア採用のマクロ環境を見てみると、転職活動中の転職顕在層の人数と、転職意欲はあるものの、転職活動をしていない転職潜在層の人数は大きく違います。
転職活動を開始するのは様々な準備や負担もかかるため、「今よりいい仕事があれば転職したい」と考えながらも、実際に転職活動を開始しているのはそのほんの一部です。
それでは、実際に転職潜在層と転職顕在層の割合はどのようになっているのでしょうか?
この割合に関する試算や調査の結果を、2例、ご紹介します。

※転職顕在層は全体のわずか1.7%、転職潜在層は67.4%を占める(経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」より試算)

※転職顕在層は全体のわずか6.3%、転職潜在層が61%を占める(LAPRAS実施の調査による)

このように、いずれの試算や調査でも、転職活動中の転職顕在層に比べて圧倒的マジョリティであるのが転職潜在層です。
そして、これだけ多くの人数がいると、自社が本当に必要とするスキルの持ち主が転職潜在層の中に存在する確率は格段に高まります。転職潜在層採用は基本的にダイレクトリクルーティング型のアプローチとなるため、自社に本当に必要なスキルを持った人にアプローチしていくことができるのです。

2、優秀層は転職潜在層に眠っている

2つ目の理由は、特に「優秀層が転職潜在層に眠っている可能性が高い」という点です。

現在では、エンジニア採用をしたい多くの企業がリファラル採用に力を入れています。そのため、優秀なエンジニアは、友人や知り合いを通じて多くの誘いを受けています。

つまり、エンジニアの優秀層は、転職意欲があれば、転職活動をせずとも転職先を決めることができる環境なのです。実際に多くのエンジニアが、知り合いの”つて”を通じて転職活動を行っており、このような傾向は、LAPRASの実施したエンジニアの転職活動に関する調査の結果にも表れています。

※エンジニアの転職活動は「友達の所属している会社への訪問」「友達に人事担当者を紹介してもらった」が、他職種と比べて圧倒的に多くなっている

このような”つて”を通じた転職活動では、転職サービスへの登録や利用は不要です。そのために、優秀なエンジニアであるほど、転職市場に現れにくくなっています

昨今、人材紹介会社から紹介されるエンジニアの質が以前と比べて低くなったという話をよく聞きますが、それはこのように優秀なエンジニアほど人材紹介会社を必要としなくなったことが背景にあります。

そのような環境下で優秀なエンジニアにアプローチができる有効な手段が転職潜在層採用の手法です。エンジニアの優秀層が転職顕在層になりにくくなった現在、エンジニアの優秀層を探しに行くには潜在層へのアプローチが欠かせません。優秀層は転職潜在層に眠っているのです。

3、選考時の競合が少ない

3つ目のメリットが「選考時の競合」が少ないという点です。

昨今、転職活動中のエンジニア採用の求人倍率は6倍から9倍を推移していて、熾烈な獲得競争となっています。

一方で、転職潜在層は人数が多いにもかかわらず、リファラル採用以外の施策で転職潜在層へのアプローチができている企業はそう多くはありません。

そのため、転職潜在層向けの施策を行い、うまく候補者に興味をもってもらえたり、選考にのってもらえると、他社と競合せず採用ができるのです。

実際にLAPRASではこの1年でLAPRAS SCOUT経由で採用したエンジニア5名のうち4名はLAPRASの選考に乗っている間、他社の選考を受けておらず、他社と競合せず採用が出来ています。
(詳しくは「採用者の8割が転職潜在層!LAPRASのエンジニア採用手法と実績」の記事を御覧ください)

転職潜在層を対象とした施策は、他社と競合せず、一本釣りでの採用につながる施策なのです。

 

さて、ここまで3つの転職潜在層採用をすべき理由を紹介してきましたが、さらに、転職潜在層採用における意外な事実をご紹介します。

転職潜在層採用は、意外と採用までのリードタイムが短い

転職潜在層層採用と聞くと、直感的に「リードタイムがかかりそう」「口説くのが大変そう」と思われやすいのですが、実際はそんなこともありません。むしろ、「意外とリードタイムが短い」のです。データとともに理由もご説明します。

※LAPRAS SCOUT経由の全採用者におけるリードタイムの内訳

転職潜在層を主対象とするLAPRAS SCOUT経由の全採用者の約63%は初回のメール送信から2ヶ月以内に内定受諾をしています。また、約85%が3ヶ月以内に内定受諾しています。

約2,3ヶ月であれば、転職活動中の人材を採用するのとまったく変わりません。例えば、リクナビNEXTの記事では、一般的な転職活動における応募〜内定までは約2ヶ月〜3ヶ月半となっています。

転職潜在層は、一般的に転職活動はしていないため、転職に時間がかかるイメージもありますが、実はそうではないのです。これはなぜでしょうか?

転職潜在層にも「今すぐ層」が存在

一般的なイメージでは転職顕在層=今すぐ、転職潜在層=じっくり、というイメージがありますが、実はそんなことはありません。

LAPRAS SCOUTのスカウトメールを受け取ったエンジニアの方の反応を見ると、「転職活動はしていないものの、実は今転職を検討しています。」といった返信を数多く見ます。

それを踏まえると実際は、以下のような分け方が適切であることに気づかされます。

※転職顕在層=今すぐ層、転職潜在層=じっくり層ではなく、実際はそれぞれに今すぐ層もじっくり層も存在する

転職潜在層が転職活動をしていないのには、いろいろ理由があります

例えば、現職があまりにも忙しすぎたり、転職サイトやエージェントに登録するために必要なレジュメを作成するのが過大な負担になっていたり、自分の市場価値を理解できていなかったり。

そのような転職潜在層も企業から具体的なアプローチを受けると、「今すぐ」動く可能性があるのです。

採用効率も決して悪くない

続いて、採用効率についてはどうでしょうか?

実際にLAPRAS SCOUTのサービスを通じた平均的な歩留まり(2018年12月現在)は、スカウトメールからの返信率約25%、返信からの面談設定が約50%、面談からの内定受諾率が約13%となっており、スカウトメール送信約60通につき1名内定がでるような歩留まりになっています。

つまり、転職潜在層採用は決して効率が悪いわけではないのです。

一方で、転職顕在層よりも丁寧なアプローチが必要

最後に、転職潜在層採用のデメリットについても紹介しておきます。
採用企業側のデメリットとなりうる点は、「丁寧なアプローチが必要」という1点です。それは、通常のスカウトメールとやや書き方を変える必要があったり、よりパーソナライズを強める必要があるという点です。

なぜならば、転職潜在層採用は転職を検討しているかわからない候補者に対してアプローチする施策です。そのため、例えばテンプレメールの一括大量送信のようなアプローチでは、場合によっては失礼にあたります。(そもそも。経験上、そのほとんどが読まれません。)

候補者の数が多く、優秀層が多く含まれるため、自社が本当に必要なスキルを持った人材にアプローチできるのが転職潜在層採用です。候補者が自社の求めるスキルや知見をもっていると見込まれるならば、その点について記載した丁寧なメッセージでアプローチすべきです。

このように、転職顕在層採用では従来の転職顕在層採用とやや違うアプローチが求められるのですが、実際に実施してみることが何よりもうまく実施できるようになる近道です。もし、転職潜在層向け施策をはじめてみようという方は、まずは実際に「やり始めてみる」ことをおすすめします。

(実際に「やり始める」場合は、LAPRAS SCOUTの活用か、Twitter採用がおすすめです。LAPRAS SCOUTの活用についてはLAPRASの企業向けページ、Twitter採用についてはTwitter採用のやり方を解説した記事をご参考にして頂ければと思います。)

まとめ 転職潜在層採用のススメ

ここまで、転職潜在層の3つのメリットと1つのデメリットについて書いてきました。
3つのメリットは、以下のとおりです。
・本当に欲しい人材へのアプローチができる
・選考の競合他社が少ない
・採用までのスピード感も早い

そして、
・意外と採用までのリードタイムが短い
という事実もあります。

一方で、デメリットとなるのは、
・丁寧なアプローチが必要
という点です。

実際にLAPRASも転職潜在層採用(LAPRAS SCOUTの活用等)のおかげで、エンジニアの採用に成功しています。

転職潜在層採用にチャレンジしている企業は少ないので、転職顕在層採用と比べると、比較的ブルーオーシャンになっていて、着実にアクションできる企業ほど採用に成功しやすい状況です。

転職顕在層向けの採用でうまくいかない、あるいは、採用計画に満たないという方、より優秀なエンジニアを採用したいという方はぜひ転職潜在層採用にチャレンジしてみてください。