今回は、LAPRAS SCOUTで保持している「タグ」を解析し、一定のレベル以上のアウトプットがされているプログラミング言語についてランキングを出してみました。
自社の採用ターゲットとなる言語のタグを持つエンジニアの方がどれくらいいるのか、他のスキルに比べて多いのか少ないのか等を把握するデータとして、エンジニア採用のお役に立てていただけると幸いです!
タグレベルについて
LAPRASでは、SNSのアウトプットから抽出された開発言語やフレームワーク、ツール等のキーワードを「タグ」化し、そのレベル(1から10の10段階評価)を表示しています。タグのレベルはキーワードを得点化した値で、GitHub等のリポジトリのタイトルや内容、スライドのタイトル等のタグの取得元とアウトプットの経過時間によって評価されています。
タグレベルは1〜10で評価され、5が平均で、10に近づくほどレベルが上がっていきます。そのため、一般的な指標としては以下のとおりです。直近での使用頻度が高く、関連するアウトプット量が多いほど、タグレベルは上がる傾向にあります。
1〜3:そのスキルに興味を持っている、少し触れたことがある
4〜6:実際にそのスキルを活用したことがあり、アウトプットしている
7〜10:そのスキルをメインに活用して日々の業務にあたった経験がある
タグの内容の使われ方によって平均的なタグレベルが異なるため、Web上で公開されることの多いRubyやRailsと言ったポピュラーな言語やフレームワークだと上記が目安になりますが、あまり有名でない言語やフレームワーク、GitHubに公開される量が少ないインフラ関連や機械学習のアウトプットはレベルが高く出づらい傾向にあります。
集計方法
LAPRAS SCOUTで保持しているエンジニアのデータの中から、一定のタグレベル以上の言語の上位20位を表示しています。1人のエンジニアが複数の言語で一定のタグレベルを達成している場合は、各言語に1人として計上されています。
世の中の全てのエンジニアのアウトプットを網羅できている訳ではないので、一つの参考数値としてご確認いただけると幸いです。
集計結果
言語別、タグレベル5以上の人数
タグレベル5は「実際にそのスキルを活用したことがあり、アウトプットしていると推測される」という指標となっている数字です。タグレベルはあくまでアウトプットの「量」に対して付与される数字であるため、他の言語を使う際に同時に使用するような言語が上位にランクインしやすい傾向があります。
一番多いのは[JavaScript]で、77050名、2位が[Python]で53240名、3位が[HTML]で52331名でした。Web系の開発では他の言語と同時に[JavaScript][HTML][CSS]を使用する場合が多いため、そのような言語が上位にランクインしています。また、[C]言語についても、何かしらで触ったことがあるエンジニアが多い結果のランクインかと思います。そのため、上位にランクインしている言語をメインで使っているエンジニアが多いとは一概に言えない部分には注意が必要です。
一方で、機械学習での使用や、非エンジニアの方向けに学習しやすい言語として紹介がされたこともあり、ここ数年Web系でのアウトプットが多かった[Python]が上位にランクインしており、これはここ数年のトレンドを反映していると見ても良いでしょう。 また、2014年に新しくiOSの開発言語として発表された[Swift]が、従来使われていた[Objective-C]より順位が上になっているのも、発表から時間が経って、アウトプット総量が逆転したという点で、ここ数年の流れを感じる結果かと思います。
言語別、タグレベル10以上の人数
タグレベル10は「そのスキルをメインに活用して日々の業務にあたった経験があると推測され」一つの指標となっている数字です。タグにおけるレベルの最大値であるため、タグレベル5の場合に比べると、さらに多くのアウトプットの量が必要であり、特定の言語を深掘りするようなアウトプットが多い言語が上位にランクインしやすい傾向があります。
タグレベル10が一番多いのは[Python]で922名、2位が[Ruby]で593名、3位が[Go]で548名でした。タグレベル10になると、かなり集中的なアウトプットが必要になるため、レベル5に比べても[Python]がずば抜けているのは、Webにも機械学習にも使われるという昨今の開発トレンドを反映しているものになるかと思います。
また、レベル5に出てこなかった[Rust][Scala][Haskell][Clojure]のような、根強い人気のある言語もしっかりとランクインしています。他の言語と同時に使う言語が上位に入るレベル5と比べると、「その言語を使って」アウトプットすることにこだわりを持つような言語がのライクインが多い結果となりました。
今回はタグレベル10で一覧にしましたが、実際にはタグレベル7からは充分に日々の業務で使われていると推定できるので、実際にはスカウト対象となるようなエンジニアはもう少し多く存在します。
最後に
昨今のトレンドを反映している部分もあり、なかなか興味深いランキングになったかと思います。
LAPRAS SCOUTでは、GitHubやQiitaなど様々なサイト上でアウトプットを行っているエンジニアの方を、自社の欲しいスキルで検索し、スカウトすることができます。メールをお送りできる対象は、転職サイトやエージェントへ登録していない転職潜在層も含まれており、そのような方を対象にしたダイレクトリクルーティングが可能です。
この記事に掲載した情報は、2023年7月時点の情報ですので、もし直近でLAPRAS SCOUTで保持しているエンジニアのデータについて確認したい採用担当の方がいらっしゃれば、以下のフォームよりお気軽にご相談ください!