ITエンジニアをSNSから探せる「X(Twitter)採用」とは?

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「求人を出しても応募が来ない」「優秀なエンジニアに出会えない」──そんな悩みを抱える採用担当の方々の間で、近年注目を集めているのが「X(旧Twitter)採用」です。

X採用は、SNS上での採用情報発信や、候補者との接点構築を行うもので、エンジニアの採用競争が激化するなか、企業が主体的に候補者とつながる手段として、活用していきたいものになります。

この記事では「X採用」とはどんなものか、そのメリットや取り組むにあたっての注意点についてご説明します。また、X採用の弱点を補完できる「LAPRAS EXTENSION」についても合わせてご紹介します。

X採用(旧Twitter採用)とは?

X採用とは「企業が自社のXアカウントを活用して行う採用活動」です。SNS上から、求人媒体を介さず候補者と直接つながることができます。「Xのポストで求人を紹介して応募を待つ」だけでなく「気になる候補者をX上で探してDMなどでアプローチする」こともできるため、受動的・能動的、両方のアプローチが可能です。

X採用の具体的なアプローチ方法

  • 自社に関する情報を投稿し、認知拡大につなげる
    (採用情報、働き方、自社カルチャーに関連する情報など)
  • 自社の求人情報を投稿し、閲覧者を自社の採用ページや応募フォームに誘導する
  • 「求める人物像」に近いXユーザーを探して、DMで接触を図る
    • 採用したい職種や技術領域に関連したキーワードで検索する
    • 「転職したい」といった投稿をしているエンジニアを探す
    • 採用したい技術領域の著名人のフォロワーから探す

社員個人のアカウントを使う方法も

企業アカウントではなく、社員個人のアカウントを使って情報を発信する例も増えています。社員個人のアカウントのほうがビジネス色を薄められるため、企業アカウントからの発信が届かない層も開拓できる可能性が広がります。たとえば、採用担当の方が個人のXアカウントから「新しい仲間を求める現場の声」を投稿したり、配属先候補となる部門のエンジニアが自身のアカウントで、チームの雰囲気を日常的に発信したりすることで「自社のリアルな姿」を届けられます。

ITエンジニアにX採用が有効な理由

ITエンジニアには、SNS上で情報共有や交流をおこなう方も多いため、X採用と比較的相性が良い業種です。より細かく見ていくと、次のような「相性が良いポイント」が挙げられます。

  • 技術的なアウトプットや学びをSNS上で発信する文化がある
  • ポートフォリオや技術ブログのリンクをプロフィールに掲載している人が多い
  • 著名なエンジニアの投稿に対する反応を通じて、優秀な人材を見つけやすい
  • 技術トピックを中心としたコミュニティに、その技術に明るい方が複数人集まっていることが多い

最初の接触前に候補者の人柄や価値観を確認できる

候補者の投稿内容から、その方の価値観や思考、行動パターンなどがある程度うかがい知れる点もポイントです。「自社のカルチャーに価値観が合いそうか」「既存社員と円滑にコミュニケーションできそうか」といった点を、ある程度事前確認してからアプローチを開始できるため、マッチングの精度を高めるのにも有効です。

X採用のメリット

Xを活用した採用活動には、以下のようなメリットがあります。

企業カルチャーや働く環境を広く発信できる

Xでの発信を通じて、社内の雰囲気や働き方を事前に伝えることができます。候補者は応募前に企業との相性を判断しやすくなり、ミスマッチの防止にもつながります。

拡散によって認知度やブランド力の向上が見込める

投稿がリポストされることで、フォロワー外にも情報が届きやすくなります。結果として、自社の認知度向上や採用ブランディングにも効果を発揮します。

DMなどを通じたカジュアルなやり取りで信頼関係を築きやすい

X上のDMで、気軽に候補者と接点を持つことができます。まずは気軽に、堅苦しさのないコミュニケーションからスタートして、ゆっくり信頼関係の構築していくのに役立ちます。

DMは前提プライベートの場であります。考えなしにメッセージを送ると相手の心象を下げてしまうので、相手1人1人のプロフィールや投稿に合わせたメッセージを送ったり、この方だからこそ送る、という熱意の理由を述べたりということが非常に大切です。

技術テーマに沿った発信で、専門性や姿勢をアピールできる

特定の技術領域・テクノロジーに関する発信を継続して行っていくことで、自社の専門性や技術への姿勢が伝わります。その領域に関心を持つエンジニアからの注目が期待できます。

ひとりの候補者のつながりから、他の候補者を見つけられる場合がある

「求める人物像」に近いXユーザーが見つかった場合、その人のフォロワーや、投稿に対してリプライ・リポストをしているユーザーの中にも「同じ技術領域に強みを持つ人材」が見つかることがあります。

また、ある技術テーマの投稿に集まるアカウントをたどっていくと、同じ領域に関心を持つエンジニア同士が交流しているケースも多く、いわば“芋づる式”に候補者を見つけていける場合もあります。

SNSならではの人と人とのつながりを活かして候補者を発見できる点も、X採用のユニークなポイントです。

X採用の注意点

X採用を成功させるためには、次のような注意点にも目を向ける必要があります。

運用工数がかかる

投稿作成、内容のチェック、リプライ対応などに、継続的なリソースが必要です。アカウント立ち上げ間もない時期など、まだ運用業務に慣れていない場合は発信のトーンが定まらず、成果が出るまでに時間がかかることもあります。

フォロワーを増やすには時間がかかる

アカウントの立ち上げ直後はフォロワーも少なく発信の影響力が弱いため、日々の投稿や社内の協力で地道に育てる必要があります。

炎上や誤解が生じるリスクがある

SNSは拡散力が高いため、意図しない表現や文脈の切り取りによる炎上には注意が必要です。チェック体制や危機対応の準備が求められます。

運用業務の属人化リスクがある

特定の社員に運用業務が偏ると、その人の異動・退職でアカウントの活用が止まってしまう可能性があります。作業が属人化してしまわないよう、組織での運用体制づくりが重要です。

X採用は前提として「運用中の自社アカウント」が必要です。そのため、アカウントの立ち上げからスタートする場合には、即効性のある施策ではありません。「採用のためにXアカウントを育てる」という社内理解と、長期的な視点で運用を続けていくことが成功の鍵となります。

X採用を補完する「LAPRAS EXTENSION」

このようにX採用は、エンジニアへの自社認知拡大や、候補者との自然な接点づくりに有効な手段ですが、アカウント運用には時間と労力がかかってしまいます。

その課題を補完するのに役立つのが、LAPRASが提供している「LAPRAS EXTENSION」です。「LAPRAS EXTENSION」は、XやGitHub、QiitaなどのSNS、技術ブログから「LAPRASのプロフィール情報」を逆引きできるGoogle Chrome拡張機能です。

アカウントが伸びてなくても、X上での候補者探しができる

LAPRAS EXTENSIONは、X採用で以下のように活用できます。

  • X上で気になる候補者を探す(ここまでは一般的なX採用と同じ)
  • 候補者のLAPRASプロフィールを表示・閲覧する
  • LAPRAS上で候補者にメッセージを送る

この方法だと、候補者はLAPRAS上でメッセージを受け取ることになります。もし、自社のXアカウントが十分に運用できていない状態であっても、信頼性を損なったり、他の企業に埋没してしまうリスクを減らすことができます。

Xだけでは得られない多角的な候補者情報を採用に活かせる

また、LAPRASの候補者プロフィールには、X以外のSNS・技術ブログ等の情報や、職歴情報などが集約されています。その候補者が「やりたいこと」や、現時点での転職意欲なども把握できるため、より採用アプローチの精度を高めることができます。

LAPRAS EXTENSIONはこんな企業におすすめ!

  • 自社のXアカウントの影響力がまだ育っていない
  • 候補者の詳細なスキルや志向性を把握した上で最適なスカウトを送りたい

LAPRAS EXTENSIONを活用することで、一般的なX採用の弱点を補いながら、より質の高いマッチングを実現することができます。

LAPRAS EXTENSIONの詳細についてはこちらの記事もご覧ください!

LAPRASでX採用を次世代の採用スタイルへ!

X採用は、従来の採用手法では出会えなかったITエンジニアとつながるための、有力な手段です。SNSでの情報発信や交流を通じて企業の考え方やスタンスを伝えることで、候補者との自然な関係構築が可能になります。

一方で、Xアカウントの継続的な運用やリスク管理が求められ、短期間で成果を出すのが難しいという側面もあります。LAPRAS EXTENSIONは、この点をカバーするとともに「多角的な候補者情報」という新たな武器を与えてくれるツールです。「X採用に興味はあるけどなかなかチャレンジできなかった」という方は、ぜひLAPRASにご相談ください!