知名度の壁を越え、SNS活用で魅力的なエンジニアに直接アプローチ。EVERSTEELがLAPRASに感じた可能性

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スタートアップでも、幅広い技術領域を担えるエンジニアと出会えるのか?

研究開発フェーズから事業拡大フェーズへと移行するなかで、EVERSTEELが直面したのは、幅広い領域に対応できるハイスキルエンジニアを採用することの難しさでした。その限界を補ったのが、候補者の技術や実績を可視化するLAPRAS。導入からわずか3か月で採用成功を実現しました。代表取締役の田島さんに、当時の課題と成果についてお話を伺いました。

《プロフィール》
代表取締役社長
田島 圭二郎さん:
大分県出身。東京大学大学院でリサイクル工学を研究し、スイス連邦工科大学に留学。帰国後、鉄スクラップ解析に特化したAI技術を起点にEVERSTEELを共同創業。現在は代表取締役として事業を牽引し、Forbes「30 Under 30 Asia」にも選出された経歴を持つ。

株式会社EVERSTEEL
2021年に設立された東京大学発のスタートアップ。鉄スクラップに混入する不純物や危険物をAIで検知するシステムを開発し、鉄鋼業界の脱炭素・省エネルギー化に挑んでいる。鉄鋼は世界的に最も生産量の多い金属であり、そのリサイクル効率を高めることはCO₂削減や資源循環に直結する。従来は人の目視や経験に頼っていた工程をAIで自動化し、業界全体の環境負荷を軽減することを目指している。

創業から数年は研究開発を中心に進め、国内外の製鉄所やリサイクル事業者との実証実験を重ねてきた。現在はプロダクトを拡販する事業フェーズへと移行し、社会実装を加速している。

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マッチした人材を見つけ出す多角的な視点

― まず、エンジニア採用についてどのような課題を感じていたのか教えてください。

弊社はAIやWebアプリケーションに加えて、工場で稼働するハードウェアやインフラなど、対象とする技術領域が非常に幅広いのです。そのため、一つの専門性にとどまらず複数領域を横断して関われるエンジニアを必要としていました。しかし、スタートアップという限られた採用リソースの中で、そうした人材に効率よく出会うことは難しく、採用のハードルの高さを常に痛感していました。

― 当時はどのように採用を進めていたのでしょうか。

複数の求人媒体やスカウトサービスを使っていましたが、求める人材像とマッチする候補者に出会える確率は高くありませんでした。優秀な方がいても他職種の求人に埋もれてしまい、スカウトを送ってもなかなか成果に結びつかない。スタートアップにとってはスピード感が重要ですが、母集団を増やしても歩留まりが悪い状況は大きな課題でした。

一方で、SNSを活用した採用にも取り組んでいました。特にAIエンジニアについては、コンペでの実績や技術的な発信を行っている方が多く、比較的探しやすい方法でした。実際にSNS経由で採用できたケースもあり、候補者に直接アプローチすることの有効性を実感していました。

ただし、ソフトウェアエンジニア採用では事情が異なりました。SNSだけでは技術力や実績を十分に把握できず、候補者の力量を見極めるのが難しかった。AIエンジニア採用で成果を出せた経験があったからこそ、その差は明確に感じていました。

― そこでLAPRASの導入を検討されたのですね。

LAPRASは候補者のGitHubや技術ブログをもとにスキルを可視化してくれるので、ソフトウェアエンジニアの力量も具体的に把握できるようになりました。そのうえでSNSと組み合わせることで、ソフトウェア領域でも「直接アプローチ」が可能になりました。大企業と比べて認知度に課題があるスタートアップでも、候補者に正しく自社を伝えながら接点を持てるようになったのは大きな進歩でした。

― 導入のタイミングはどのような時期でしたか。

研究開発から事業拡大へとフェーズが移り、開発体制を強化する必要があった時期です。ちょうど創業5期目で、プロダクトを本格的に拡販する段階に差しかかっていました。そのときに知人からLAPRASを紹介していただき、導入を決断しました。実際に導入から3か月でソフトウェアエンジニアの採用に成功し、短期間で結果を出せたことは、私たちにとって大きな意味があったと思います。

SNSとLAPRASを掛け合わせた二段構えの運用

― 実際に導入されてから、どのようにLAPRASを運用されたのでしょうか。

まずはLAPRAS上で候補者を検索し、プロフィールやアウトプットを確認しました。そのうえでX(旧Twitter)のアカウントが見つかれば、私自身が直接DMを送ります。もしSNSでの接点が難しい場合は、LAPRASからスカウトを送るという二段構えで進めていました。

大量にスカウトを送るのではなく、一人ひとりの経歴を読み込み、弊社の事業にマッチのある方にのみ、具体的にマッチのある内容を盛り込んだメッセージを送ります。共通して盛り込むのは「脱炭素を目指す事業の意義」や「資金調達・受賞歴」といった会社の実績。それに加えて、候補者のGitHubの活動や技術ブログでの発信内容に触れ、「こうした経験が弊社の開発に直結する」と伝えるようにしました。

― 候補者にとっても、自分のキャリアを理解してもらえると感じられるメッセージは響きますよね。

そう思います。実際、形式的な文面ではなく、一人ひとりに合わせたスカウトを送ることで、返信率や面談への移行率は高くなったと感じています。スタートアップは知名度で大手に劣る分、誠実さや熱意が伝わることが大切です。

― その結果、採用に至った事例について具体的に教えていただけますか。

導入から3か月でソフトウェアエンジニアを採用できました。その方はWebアプリケーション開発を中心にキャリアを積まれ、以前は大手IT企業で勤務し、その後はスタートアップで一次産業向けのシステム開発も経験されていました。技術面では弊社が使っているTypeScriptなどのスタックと完全に一致しており、即戦力として活躍できる方でした。また、小規模組織で幅広い業務を担ってきた経験もあり、弊社にフィットすると確信しました。

― 選考フローはどのように進んだのでしょうか。

最初に私とのオンラインカジュアル面談を行い、その後、開発マネージャーとエンジニア2名による一次面談を実施しました。一次面談で高い評価を得られたため、候補者には広島から東京に来ていただき、全社員と顔を合わせてもらいました。スタートアップではメンバー全員との相性も重要ですので、直接対面していただく機会を設けました。

― 代表ご自身も面談に積極的に関わられたのですね。

はい。候補者にとって転職は人生の大きな決断ですから、私自身が関わることが重要だと考えています。最終的には、私が広島まで伺い、直接オファーをお伝えしました。真剣さを伝えるには直接会うのが一番だと考えていますね。

― SNSとLAPRASを組み合わせたアプローチが、スムーズな採用につながったわけですね。

その通りです。SNSだけでは候補者を見極める材料が足りませんでしたが、LAPRASによって技術や活動の裏付けが得られたことで、安心してアプローチできました。結果として、知名度が低いスタートアップでも信頼関係を築き、短期間で採用成功につなげることができました。

「社会に役立つ仕事をしたい」に共感する仲間を探す

― 採用活動を社内ではどのように運用されているのでしょうか。

面談を行うたびに、必ず記録を残すようにしています。逐語的なログではなく、「候補者の強み」「印象に残った発言」「懸念点」などを簡潔にまとめ、チーム全員で共有します。候補者との接点が増えるたびに情報が積み重なり、最終的な判断を行う際に多角的な視点で評価することができます。

また、選考の場には複数のメンバーが同席します。エンジニア同士が候補者と技術的な話を交わすことで、スキルの確かさや仕事への姿勢を確認できますし、代表だけの判断に依存せず、現場メンバーのフィードバックを取り入れることで採用の精度を高めています。スタートアップは一人の影響が大きいため、全員で見極めるプロセスを大切にしています。

― 候補者を評価する際に、特に重視している点はありますか。

一番は志向性です。LAPRASのプロフィールに『社会に役立つ仕事をしたい』と記している方には、積極的にアプローチするようにしています。単なるスキルマッチだけではなく、価値観が合うかどうかが重要だと考えています。弊社の事業は環境課題の解決を軸にしていますから、逆にその方向性に共感できる方でなければ長く活躍するのは難しいと思っています。

もちろん、技術力も欠かせません。ソフトウェアやAIエンジニアの採用は比較的候補者を見つけやすいのですが、ハードウェアエンジニアは母数自体が少なく、採用難易度が高い領域です。それでも、志向性とスキルの両方が合致する人材を探し続けることを大事にしています。

― 今後の採用計画について教えてください。

現在、正社員は13名です。2025年度末までに25名規模まで拡大することを目標にしています。そのうち約10名はエンジニアを予定しており、ソフトウェア、ハードウェア、AIと幅広く採用していく方針です。特に、チームをリードできる人材を強化していきたいですね。

直近では9月に1名、10月に2名の入社が決まっています。短期間で成果を積み上げられているのは、LAPRASを中心に採用活動を進めているからこそだと思います。今後もLAPRASを基盤に据えながら、リファラルや他媒体も組み合わせて、採用基盤をさらに拡充していく予定です。

― 本日はありがとうございました。研究開発から事業拡大へと移行する節目において、SNSとLAPRASを組み合わせた採用の工夫と成果は、同じように人材確保に悩む多くのスタートアップにとって参考になると感じました。

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