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はじめに
採用時の重要な要素の給与。ITエンジニアの給与は高騰を続けており、いくらが適正なのか悩まれる採用担当者も多いはず。そこで今回は、近年のエンジニアの給与水準について、様々なメディアやプレスリリースをもとにまとめてみました。エンジニア採用における条件面を設定する際のひとつのヒントにしてみてください。
エンジニアの平均年収は約577万円
エンジニアの平均年収は、20代のうちは全職種の平均年収と比較してもほとんど差は見られませんが、エンジニアとしての経験年数が5年を超えると年間賞与の平均も100万円を超えることが多くなり、平均年収も492万円になります。30代を超えると全職種平均との差が徐々に開きはじめ、ピーク時(55~59歳)には、全職種平均より120万円も高くなります。
30代以上になるとこれまでの経験を活かし、プロジェクトマネージャーなどの役職に就くエンジニアが増え、役職手当などの増加などが理由になると考えられています。
エンジニアの給与は持っているスキル・経験によって大きく変動します。ここでは、エンジニアの年齢別の平均年収について確認してみることで、エンジニア全体の給与変化の推移を確認してみましょう。
20代の平均年収は392万円
20代前半(20~24歳)の平均年収は339万円、20代後半に(25~29歳)なると445万円となっています。まだまだ成長過程であるジュニアレベルのエンジニア採用を目指す場合、エンジニアとして積んでいくことのできる経験はもちろん、給与面プラスαとなる教育サポート体制の整備も、大きなアピールポイントとなるでしょう。
30代の平均年収は563万円
30代前半(30~34歳)の平均年収は533万円、30代後半(35~39歳)では573万円となっています。エンジニアとして様々なキャリアを積んできたミドルレベルのエンジニアは、給与などの条件面はもちろん、「転職先企業でどういった経験を積めるのか」「家庭と無理なく両立できる働き方ができるのか」といったポイントを大切にする方も多い傾向にあります。
40代の平均年収は636万円
40代前半(40~44歳)の平均年収は621万円、40代後半(44~49歳)では651万円となっています。エンジニアリングスキルと同時にマネジメント能力などを求められることも多くなる傾向にあります。専門的知識や特化したスキルに応じて給与の変動幅も大きく、年収1000万円を超える人も。ハイクラスのエンジニア採用では、給与はもちろんプロダクト内容や裁量権等の部分も大きなポイントとなっているようです。
現在の給与とエンジニア需要の動向
コロナによってDX推進に必要となるIT人材を求める企業が増えています。それに伴い、エンジニア未経験・経験の浅い層のポテンシャル採用も増加傾向にあります。20代を中心とした若年層のIT業界への転職活動は活発になっており、ジュニアレベルのエンジニアの年収平均は減少傾向にあります。
逆に即戦力として迎えられるミドルレベル以上のエンジニアの年収は増加傾向があります。転職サービス「doda」の調べによると、「30代」「40代」「50代以上」の各業種の平均年収は例年以上に高い水準で推移していることがわかります。
コロナ禍で多くの企業が働き方や制度をデジタルへとシフトしました。それに伴い、新たなシステムの導入やセキュリティ強化の対応が必要不可欠となり、即戦力として活躍できる人材に対する提示年収水準がアップしたと考えられます。
経験者の中でも「統括」「進行管理」「課題解決」ができるマネジメント人材のニーズは高まり続けており、同様の理由から開発プロジェクト全体の責任者となる「プロジェクトマネジャー」の需要は、今後も高まると予想されています。
日本と海外の給与の動向
ITエンジニアは世界的に人手不足と言われていますが、海外のエンジニアの給与動向はどうなっているのか調査した記事をまとめてみました。
アメリカ・インドといったIT大国では平均年収を大きく上回っていることがわかります。そしてエンジニア人口約227万人を誇る中国も平均年収を2倍近く上回る大きな市場となっています。
一位のスイスは、他職種も含めた平均年収も高く、ITエンジニアが群を抜いて高所得な職種ではないことがわかります。
英国では、テック人材の給与が上昇傾向
欧米ではインフレや人材不足など複数の要因により、ITエンジニアの給与が上昇傾向にあります。特にデータサイエンティスト、エンジニア、プロダクトマネジャーの給与上昇が顕著に見られます。この理由としては、現代ではテック企業が提供するプロダクトやサービスに機械学習の活用が標準となり、テック企業間で優秀なデータサイエンティストを囲い込む動きが加速していることが背景にあるとみられています。
終わりに
今回の記事では、エンジニア採用の中でも重要となる「給与」にフォーカスした情報をご紹介させていただきました。これらの情報を元に転職者に対して最適な条件を提示し、よりマッチ度の高い採用活動の実現を目指していってください。
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