ビジネスシーンでたびたび活用される「リマインドメール」は採用活動でも有効です。スカウトメールを使った採用において最初の山場は、そのメールに対して相手から返信を受け取ることです。
LAPRASの調査では、一度スカウトメールを送信した候補者に対してリマインドメールを送信すると、リマインドメール全体を母数とした場合、10%以上の返信があったという結果がでました。またスカウトメール全体を母数とした場合、リマインドメールを送ることによって、返信率が1.5倍になるケースもあります。
そこで今回は、リマインドメールの効果から最適な送信タイミング、具体的なメール例まで詳しく説明していきます。
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※記事中に「LAPRAS SCOUT」の文言がある場合は「LAPRAS」と読み替えてください。
目次
リマインドメールとは
まず、「リマインド」とは一般に「思い出させる」「気づかせる」という意味の言葉です。ビジネスの場において、リマインドメールは、主に相手に催促をする場合や相手に再確認を求める場合に使われます。この記事におけるリマインドメールは、スカウトメールを送って返信が来ていない候補者に対して、送信したメールへの返信を促すために再度送信するメールを指します。
リマインドメールの効果と送信タイミング
リマインドメールを送ることで、返信率が向上します。実際にリマインドメールを受け取ったエンジニアに返信した理由を訊いてみると「1通目のメールを開いていなかったけれど、リマインドメールでメールが来ていることに気がついた」「1通目に返信しようと思ったけれど忘れていて時間が経ってしまった。2通目を受け取ったことで、まだ自分に興味を持って返信を待っていることがわかったので返信した」という回答が得られました。
1通目のスカウトメールできちんと候補者にマッチしたオファーや、パーソナライズされた好印象のメールを送信していれば、上記のようについ見落とした・忘れていたという候補者からの返信が期待できます。
リマインドメールを4日以内に送れば返信率は17%以上
実際にリマインドメールを送ると、どの程度返信が増えるのでしょうか?
LAPRASのサービスを経由して送られたリマインドメールの返信率を調べたところ、以下のような結果が出ました。
リマインドメールの返信率
1通目からの経過日数 | 返信率 |
4日 | 17.11% |
8日 | 8.68% |
12日 | 9.68% |
たとえば、現在の返信率が20%である場合、4日以内にリマインドメールを送れば理論上は次のような結果が得られます。
1通目:全体の20%が返信
2通目:残る80%のうち、17.11%が返信
→ スカウトメール全体の返信率:34.78%
返信がないメールすべてにリマインドメールを送るようにすれば、理論上は残りの80%のうちの17.11%に返信を得られ、スカウトメール全体の返信率は34.78%となり、リマインドメールを送らない場合に比べて1.5倍の返信率にまで向上します。このようにリマインドメールにはスカウトメールの効果を大幅に高める効果があることがわかりました。
リマインドメールを送るタイミングは遅くとも1ヶ月以内に
リマインドメールを送る最適なタイミングについても分析を行いました。
次のグラフは1通目からリマインドメールまでの経過日数とリマインドメールの返信率を比較したものです。(グラフ中の数値は4日後、8日後、12日後・・・というふうに経過日数で4日刻みの返信率を表しています)
特に1通目から1週間以内のリマインドメールの返信率は高く、早めに送るほうが効果が大きいことがうかがえます。ただし、1週間を過ぎてしまっても、3~7%程度の返信率は維持できているため、十分に効果があるといえます。1週間以内、遅くても1ヶ月前後以内にはリマインドメールを送ってみることをおすすめします。
リマインドメールの書き方
リマインドメールの内容について気をつけるポイントもおさえておきましょう。意識することは「候補者は、初めのスカウトメールに対して返信する義務がない」ということです。すでにメールを読んで返信不要と判断している可能性もあります。くれぐれも押し付けがましいリマインドになってはいけません。
まずは実際にLAPRASが送り、返信があったリマインドメールを1通見てみましょう。
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件名:〇〇様 度々のご連絡失礼いたします (LAPRAS ●●)
◯◯様
LAPRAS株式会社リードエンジニアの△△と申します。
度々のご連絡となり誠に恐縮ですが、
ぜひ一度〇〇様とお話ししたく思っており、再度ご連絡をいたました。
いまいまの転職を考えていなくとも、全く問題ございません!
中長期的な視点で一度お話できたら嬉しく思います。
もしご興味を持っていただけましたら、その旨をご返信いただきますか、
以下の日程調整リンクよりご予約いただけましたら幸いです。
https://~~~~~~~~
お忙しい中恐れ入りますがご検討いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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このようにリマインドメールは返信を促すだけの簡単な文面を送るだけでも良いですが、内容を工夫することで候補者の興味を惹き、より返信率が高まる可能性があります。例えば次のような方法があります。
返信のハードルを下げる
返信が来なかったのは、候補者がメールを読んだものの少し返信しづらいと感じたからかもしれません。初めは情報交換程度のカジュアルなアポイントメントにしてみたり、お会いする場所により候補者が行きやすい場所を提案してみたりすると、候補者にとってはハードルが下がり返信しやすくなるかもしれません。
補足情報を入れる
返信が来ない場合は、初めに送ったメールの内容を見直してみることも必要です。内容に不足や不明瞭さがあると感じた場合は会ってみたい理由などの補足を加えてみましょう。また、候補者のことをより調べ、どういった理由でスカウトメールを送ったのか肉付けしてみるのも一つの手です。相手に本当に興味を持っているということが伝わり、1通目のメールの真剣さもより伝わるようになります。
近況を伝える
1通目から少し期間が空いた場合は自社の近況を添えてみるのも良いでしょう。その中で新しく必要になったポジションに候補者が合うようであれば、ポジションについて紹介してみると興味を惹くことができるかもしれません。
また、自社イベントの開催が予定されていればその案内を添えるのも有効かと思われます。
このようにリマインドメール自体も相手にパーソナライズしたものである姿勢を見せることで、より効果的なメールになります。
最後に
以上、リマインドメールの効果について実際のデータを元にご紹介するとともに、リマインドメールを作るうえでのポイントについても解説しました。リマインドメールを送ることで、全体の返信率を大きく向上する効果が期待できます。新しい候補者を探してまた新しくスカウトメールを作成するよりも、リマインドメールから返信をもらう方が本来コンタクトをとりたかった候補者に接触することができますし、労力も少なく済みます。
一方で、元々のスカウトメールをテンプレートでの一斉送信している場合には、リマインドメールを送信しても返信は得られないでしょう。HR TECH LABの記事内でも何度か紹介していますが、パーソナライズしたメールを書くことが返信率を向上させる第一歩です。
きちんとパーソナライズしたメールを送信しているなら、返信が来なくても諦めずに、まずはリマインドメールを送ってみましょう。
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