エンジニア採用担当が知っておくべきZennの使い方

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1 はじめに

今回は、ITエンジニア採用担当の方向けに、エンジニアに特化した情報共有コミュニティであるZennの使い方を解説します。

この記事では、Zennの機能や使い方はもちろん、なぜITエンジニアだけでなく採用担当者もZennの使い方を知る必要があるのか、その理由もあわせて説明します。

本記事は、エンジニア採用に役立つサイトの見方をまとめた記事シリーズの第6段です。

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【エンジニア採用担当が知っておくべき基礎知識・使い方】

GitHubの基礎知識
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teratailの基礎知識
SpeakerDeckの使い方



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※記事中に「LAPRAS SCOUT」の文言がある場合は「LAPRAS」と読み替えてください。

2 Zennとは

Zennとは「知見を共有するエンジニアに対価を」をコンセプトに、技術情報を共有するコミュニティです。知見を記事として投稿したり、投稿した知見を本にまとめて販売したりできます。

3 エンジニア採用担当がZennの使い方を知るべき理由

Zennは2020年9月に個人プロジェクトとしてリリースされ、2023年8月には総会員数10万人を突破しました。エンジニアがWeb上で、情報を無償公開にすることが当たり前になっている中で、有益な情報に対して正当な対価を得られるコミュニティとして評価されています。

従来の情報共有サービスが持つ機能のほとんどを網羅し、GitHubとの連携もできるため、すでに情報発信をしてきたエンジニアとの親和性が高いことも会員数が伸び続けている理由のひとつです。

3.1 エンジニア採用担当者がZennを使うメリット

採用活動の候補者選定にZennを使用すると、公開されているアウトプットの内容から候補者のスキルや得意領域を事前に理解して候補者の方とのコミュニケーションに臨むことができます。例えば候補者の方に寄り添ったスカウトメールの内容を検討すれば、スカウトメールの反応率が上がります。

また「どんな話を振ったら盛り上がりそうか」「社内のどの部門の、誰に引き合わせるのが相性が良さそうか」といった考えもある程度立てらるため、カジュアル面談など、その後の候補者の方との接触時に「どんなコミュニケーションを取るのが有効か」のイメージを固める材料としても活用できます。

 4 Zennの機能・使い方

実際の手順に沿って、Zennの機能や使い方を解説します。

4.1 アカウント登録・ログイン方法

初回のみ公式サイトでのアカウント登録が必要ですが、登録後はGoogleアカウントでのログインが可能です。

初回登録時も、通常のログイン時も、赤い四角で囲ってある「Log in」ボタンをクリックします。

こちらの画面が表示されたら、アカウント登録に使用するGoogleアカウントでログインしてください。

初回登録時はこちらの画面が表示されるので、必要な情報を入力してください。

ログイン完了後は、先ほどの「Log in」ボタンが「投稿する」に変化するので、投稿したい形式(スクラップ、記事、本のいずれか)を選択して執筆します。

【手順まとめ】アカウント登録・ログイン方法

①公式サイトの「Log in」ボタンからGoogleアカウントで初回登録、またはログインする
②初回登録の場合、ユーザー名とZennでの表示名を入力する
③ログイン完了後は「Log in」ボタンが「投稿する」に変化する

4.2 記事

Markdown記法を使用したエディタで、ブログのように単体の記事を公開できます。「投稿する」ボタンから「記事を作成」を選択すると、こちらの画面が表示されます。

タイトルと本文の執筆の完了後、アイコン、記事のカテゴリー、トピックスを選択すれば公開準備は完了です。

【手順まとめ】記事の作成

①「投稿する」から「記事を作成」を選択
②タイトルを入力
③Markdown記法で本文を入力
④アイコン、記事のカテゴリー、トピックスを選択
⑤「公開する」をクリック

4.3 本

複数のコンテンツを一冊の本にまとめ、zenn.dev上のブックリーダーで公開・販売できます。

「投稿する」ボタンから「本を作成」を選択し、まずは本のタイトルを設定します。タイトルはいつでも変更可能です。

続いて「内容紹介を入力」に、本の説明文を執筆します。内容紹介は、公開後にタイトルの下に表示されます。

続いて、編集画面下部にある「チャプターを追加」ボタンをクリックし、表示された「無題のチャプター」というタイトルをクリックすると、エディターが開きます。このエディターでチャプターごとに編集し、各チャプターのタイトルはそのまま本の目次として表示されます。チャプターごと順番を入れ替えることも可能です。

カバー画像は幅500px、高さ700pxが推奨サイズで、アップロード時にトリミングもできます。

無料公開と有料販売が選択でき、無料公開にした場合はZennにログインしていない方も読める状態になります。

【手順まとめ】本の作成

①「投稿する」ボタンから「本を作成」を選択
②タイトルを入力
③内容紹介文を入力
④チャプターを追加
⑤カバー画像を登録
⑥「無料公開する」をクリックするか、「有料販売する」をチェックして公開

4.3.1 本を有料で販売し収益化できる(記事は有料販売できない)

本を有料販売する場合、200円〜5,000円までの金額を設定できます。後からの価格変更も可能です。一部のページやチャプターだけを無料公開することもできますが、本にしていない記事の有料販売はできません。

一部を無料公開にしておくと、それぞれのページがGoogle検索に引っかかるため、宣伝効果が期待できます。

本の有料販売における手数料や著者が受け取る掲載料、出金手続きなどについては、以下Zenn公式のFAQページをご参照ください。

販売と収益について

4.4 スクラップ

スクラップはスレッド形式で知見や情報をまとめられる機能です。気づきや記事ネタなどを書き留めておく、メモのように使えます。記事よりも気軽に書き込めるので、アウトプットの頻度が向上します。

「投稿する」ボタンから「スクラップを作成」を選択し、タイトルをつけて投稿したら、関連する内容をスレッド形式で繋げていきます。

「他のユーザーの投稿を許可」をチェックしておくと、他のユーザーとの意見交換の場としても使用できます。

【手順まとめ】スクラップの作成

①「投稿する」ボタンから「スクラップを作成」を選択
②タイトルを入力
③最初の投稿を作成
④スレッド式で投稿していく
⑤他のユーザーと意見交換をしたい場合は「他のユーザーの投稿を許可」をチェック

4.5 バッジを贈る

記事や本の制作者に、有料のバッジ(投げ銭)を贈る機能があります。有料バッジを受け取る・受け取らないの設定は、アカウント設定のページで変更できます。

バッジを贈りたい記事や本のページ下部にある「バッジを贈る」を選択します。

バッジの金額は300円〜5,000円まで、アイコンの文字は「Thank you」「参考になった」「もっと読みたい」の3種類です。バッジはページに表示されますが、制作者以外に名前は表示されません。

【手順まとめ】バッジを贈る

①ページ下部の「バッジを贈る」をクリック
②伝えたい気持ちと金額を設定
③登録したクレジットカードで決済
④バッジがページに表示される

4.6 ローカルエディタ(Zenn CLI)

GitHubリポジトリ(コードやファイル、リビジョン履歴の格納場所)と連携させておくと、ローカルの好きなエディターを使ってZennにコンテンツを投稿したり、編集したりできます。編集中のプレビューも可能です。

ローカル環境でスムーズに操作するために、Zenn CLIをインストールしましょう。

インストール方法紹介記事(Zenn公式)はこちら

①ZennとGitHubリポジトリを連携させる
②Zenn CLIをインストール
③コンテンツを作成・編集・管理する

5 類似サービス:Qiita・noteとの比較

5.1 Qiitaとの比較

エンジニアが知見を共有し、アウトプットやインプットを通じて成長を目指すプラットフォームである点は同じですが、「利益を得られるか・得られないか」は最大の違いです。

どれだけ有益な情報を共有しても、 Qiitaでは一切利益が発生しません

また、Qiitaには初心者に向けた情報も多くありますが、Zennはより専門的な知識を要する情報が比較的多く投稿されています。ユーザー数の多さや検索のしやすさでは、Qiitaに軍配が上がります。

5.2 noteとの比較

noteはエンジニアに特化したプラットフォームではないですが、663万人という圧倒的なユーザー数(2023年5月時点)を誇るため、他の技術共有サービスと併用しているエンジニアが多いです。

有料noteやマガジンの購読などで、Zennと同じく収益を上げることもできます認知度、ユーザー数ではnoteに軍配が上がるものの、専門性が高い情報の量ではZennが勝る形です。

6 おわりに

Zennは、エンジニアの文化として根付いてきた無償での知見共有に一石を投じるプラットフォームです。有料級の知見を持つ優秀なエンジニアが投稿しているので、専門的な技術に関する投稿が多く、記事の内容を完璧に理解するのは難しい面もありますが、活用できれば採用したい人材に出会える可能性も高いでしょう。アプローチしたいエンジニアがいたら、最初は軽めの挨拶としてバッジを贈ってみるのも有効です。

LAPRAS SCOUTでは、Zennなどの様々なサイト上でアウトプットを行なっているエンジニアをスキルや志向性などで検索し、その方のアウトプットを横断的に確認した上で、スカウトメールを送ることができます。

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(ライター:成澤綾子)


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