この記事は、LAPRASがピックアップした「魅力的な求人票」をお手本に、候補者の心を掴むためのポイントを解説するシリーズです。
今回取り上げるのは「関わるサービス」(事業やプロダクトの詳細を記載する項目)の書き方です。プロダクトやサービスの中身に関わる項目なので、ITエンジニアの注目度も高く、うまく自社の強みをアピールできれば応募につながるきっかけにもなります。
本記事では、「関わるサービス」を魅力的に伝えるための6つのポイントと、それらを巧みに取り入れた3社の実例を合わせてご紹介します。
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「関わるサービス」を魅力的にする6つのポイント
「関わるサービス」の項目で候補者の心を動かすためには、以下の6つのポイントを押さえることが重要です。
(1)具体的な情報で強みを提示する
競合他社に対する優位性、利用企業数、市場でのポジションなどを具体的な数値や事実で示し、自社の事業をイメージしやすいよう掘り下げます。
(2)ポジティブなストーリーから始める
「弊社には〇〇という課題がある」といったネガティブな話題からではなく、「弊社はこれまでプロダクトで〇〇を解決してきた」といったポジティブな文脈で語り、読む人に前向きなイメージを連想させます。
(3)ストーリーで未来像を語る
自社が今後挑戦したいこと(ToBe)、現状(AsIs)がそれぞれどのようなものか、そのギャップを埋めるためにどんな取り組みが必要かについて触れ、参画後の活躍がイメージできるストーリーを構成します。
(4)抽象的な理念より具体的な強みを語る
「風通しの良い社風」といった抽象的な表現だけでなく、プロダクトの技術的な特徴や他社優位性といった具体的な強みを記載し、解像度を高めます。
(5)「過程」の面白さを伝える
ビジネスのゴール達成だけでなく、そのゴールにどうやってたどり着くのか、どのような技術的挑戦があるのかといった挑戦の「過程」の面白さや魅力を伝えます。
(6)現場のエンジニアが響く言葉を使う
社内のエンジニアに求人票をレビューしてもらい、求職者の心に響く専門的で魅力的な「キラーワード」を盛り込みます。
魅力的な「関わるサービス」3つの実例
それでは、これらのポイントが実際の求人票でどのように活かされているのかを見ていきましょう。今回は、これらのポイントを複数満たしている魅力的な「関わるサービス」の例を3社分ご紹介します。
※編集部注:企業の特定を防ぐため、元の求人票にあった具体的な数値や固有名詞を[ ]で置き換えています。本記事の[ ]内に記載している数値や規模、業界を表す名称等は仮のものです。
A社の求人例
◯関わるサービス
累計[数百社]・[数千万MAU]を誇る[●●領域向けWebサービス]を展開する、●●事業のリーディングカンパニーとして、当社は小売・流通・製造業・消費財メーカー・金融などの幅広い法人企業に対して●●●支援を行い、●●●・●●●・●●●を始めとする各種ソリューションを展開しています。
世界中の利用者が使っていただけるアプリケーションを、ご自身の手で開発する醍醐味を感じていただけます。
◎実際に当社で開発したアプリケーションでは、全世界で[数千万規模]の会員向けアプリサービスを扱っております!
B社の求人例
◯関わるサービス
私たちは、●●産業向けのSaaS『●●●●』を通じて、この業界のWeb販売におけるサプライチェーンを根本的に作り替え、これまでよりも生産性の高い業界に変革することに挑戦しています。
【 私たちが挑む社会課題 】
この国の基幹産業の一つでもある●●市場のGDPは[2019年時点で十数兆円]に上り、新型コロナウィルスによる一時的な停滞を経験しましたが、[2024年]にはコロナ前の水準を上回ることが予想されています。
更に、政府は[2030年]までに海外からの利用者数を現在の[約2倍]にあたる[数千万人規模]にまで増やす野心的な計画を持ち、この市場は今後数年での飛躍的な成長が期待されています。
このように、国内の人口減少が確実なこの国において、市場の成長が見込まれるこの産業の果たす役割はこれまで以上に重要になります。
一方で、地方ではこの産業の担い手不足の問題が顕在化し始めたほか、それ以前からも業界従事者の賃金上昇が求められており、業界としてのDX推進と生産性向上の必要性は待ったなしの状況にあります。
【 サービス概要 】
そんな中で私たちの業界向けSaaS『●●●●』は、Web販売のサプライチェーンを縦横につなぐプラットフォームを提供することで、業界全体としての効率化と、個々の事業者の競争力ある商品販売を同時に可能としています。
[1]サプライチェーンの横のつながり
私たちのプラットフォームにはこの業界の様々なサプライヤーが集い、それぞれが得意とする商材(●●●、●●●、●●●など)を持ち寄り、販売事業者がプラットフォーム上でそれらを組み合わせて商品を販売しています。
従来の業界では、素材を仕入れて販売するシステムを事業者ごとに構築してきましたが、私たちのプラットフォームをご利用いただくことで、費用の面でも労働力の面でもこれまで以上にはるかに効率的に運用していただきながら、競争力ある商品を販売することができます。
[2]サプライチェーンの川上・川下のつながり
なかでも、[サービス提供施設]のデータについては、業種を超えたデータの統合管理が進んでいます。
私たちのプラットフォームで提供する「業界共通プラットフォーム」はサービス提供施設が管理する[複数]の情報(施設基本情報、営業情報、災害情報)を販売事業者のシステムに直接届け、サプライチェーンを川上川下に貫通してデータを統合管理することを可能としました。
たとえば、サプライチェーンに影響を及ぼす緊急事態が発生した際に、現場のスタッフがリアルタイムで状況を入力すると、関連する全事業者へ一斉に情報が共有されます。これにより、各事業者は迅速な状況把握と対応策の検討が可能となり、現場スタッフは本来の業務に集中できます。この「業界共通プラットフォーム」は、[主要業界団体]にご利用いただいており、業界公式のプラットフォームとなっています。
このように、サービス提供施設や販売事業者の担当者が利用するプロ用のシステムから、エンドユーザー向けのサービスサイトまで、Web販売に必要なもの全てをプラットフォームとして提供することで、この業界のDXを推進していくのが私たちの役割です。
【 私たちの強み 】
現在のSaaS事業に取り組む前の私たちは、大規模で複雑なデータ処理を可能にする当社独自のコア技術を用いて、[業界の大手企業]などの大規模なWebシステムを[10年以上]にわたり開発してきました。
その事業を通じ、この業界独特のデータ構造や商習慣などの豊富なドメイン知識を培った当社だからこそ、現在のSaaS展開が可能となっております。
★★ 参考資料:事業内容、独自技術の詳細、カルチャーなどはこちらをご覧ください ★★
https://●●●●
C社の求人例
◯関わるサービス
当社は、●●領域における作業の完全自動化を目指しています。
従来のルールベースの制御システムのアプローチとは異なり、AIに一連の動作のすべて(認識・判断・行動計画・物理的な制御)を任せる、AIが全工程を担う自律制御システムの開発に取り組んでいます。
【当社HP】
https://●●●●
[2030年]に完全自動化による実社会での稼働を目指しています。
この目標に向けたマイルストーンとして、[XXXX年]中に[国内の主要都市]で[一定時間]以上、人間が一切介入しない「完全な自律制御」を成功させることを目標としており、このプロジェクトを「プロジェクト●●」と銘打っています。
●●領域における作業の完全自動化実現は、従来のセンサを多用するアプローチでは不可能だと我々は考えており、熟練した人間が目から入る情報を脳で理解・判断しているように、脳の代わりとなるAIを開発していきます。
単なる「サービス紹介」に留めず、自社の独自性が伝わるアピールを
今回ご紹介した3社の事例は、冒頭で解説した「6つのポイント」を実践することで、単なるサービス紹介に留まらず、未来へのストーリーや技術的な挑戦といった魅力的な要素を盛り込めることを示しています。
一般的な採用媒体の場合、プロダクトやサービス紹介の項目が明示的に存在していないことも多いです。LAPRASでは求人票の冒頭に「関わるサービス」の項目があるため、注目度も高く、ここでうまくアピールできれば候補者の方々に自社を強く印象付けることができます。
ぜひ本記事を参考に、自社の求人票を見直し、より充実した内容を目指してみてください!