マッチング数が1年で1.4倍に!LAPRASの事業責任者が語るプロダクト改善への道

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LAPRASでは2023~2024年にかけて、登録エンジニアと企業とのマッチング数が1.4倍になりました。

その背景には、

・LAPRASに自身の情報を登録しているエンジニア側
・LAPRASで採用活動をおこなう企業(採用担当者)側

双方で、より使いやすくなるような機能改善の取り組みがありました。
この記事では、LAPRAS執行役員 兼 COOである長廻が、どのようにマッチング数増加を実現したのか「プロダクト改善の裏側」について語っています。ユーザーの皆様から選ばれるサービスになるために、LAPRASがどんな改善を続けているのかぜひご覧ください!

<インタビュイー紹介>
・長廻 悠人:執行役員 兼 COO
新卒で株式会社リクルートホールディングスに入社し、マスプロモ推進やオンライン広告を3年半担当。その後、株式会社メルカリで2年ほどマーケティングチームを経験後、2020年2月にLAPRASへ入社。

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Q.プロダクト開発の責任者として、LAPRASをより良いプロダクトにしていくためにどのような目標を掲げていますか?

(長廻)定量的な面と定性的な面、それぞれで目標を設定しています。まず定量的な面についてですが、こちらは「マッチング数(内定承諾数)の増加」を掲げています。それと並行して定性的な面では「最善のマッチングかどうか」をアンケート結果から評価しています。

定性面では、登録しているエンジニアに対して「今回の転職は自身にとっていいものだったか?」を質問しています。

マッチング数の増減を追いかけるだけでは「採用成功は増えたが、トータルで質が低下した」という展開になることもありうるので、「量と質」の両面で評価し「質の良いマッチングが増えているか」を判断できるようにしています。

Q.「質の良いマッチング」を増やすために、どのように取り組みましたか?

(長廻)「マッチングシーソー論」という仮説を立てました。LAPRASのように、2つの異なるユーザーグループが同時に存在するツー・サイド・プラットフォームの場合、それぞれのユーザーグループ同士の量的なバランスが単純にマッチング数の増減に関係があるのではないか?という考えが以前から社内で議論されてきました。

・登録エンジニアのアクティブユーザー数
・企業(採用担当者)のアクション数(興味通知・スカウト送信など)

の両方を増やすことで、結果としてマッチング数も増えるのではないかという考え方です。

(参考図)マッチングシーソー論

「もう少し細かい粒度で、マッチング数を左右する変数を見ていく」という分析も考えましたが、一旦は「ユーザー側と企業側、双方の増減のバランスを見ていく」というシンプルな分析をおこなうことになりました。

Q.企業(採用担当者)向けの機能改善では、具体的にどのようなことに取り組みましたか?

(長廻)まずは顕在化していた課題感を洗い出し、整理するところからスタートしました。

意識していたのは、課題の全体感について「組織的な共通認識」を持ったうえで取り組むことです。以前から「改善したい」と思えるポイントはたくさんあったのですが、スピード感を持って取り組むためには優先順位つける必要がありました。候補者の情報確認、検索による絞り込みなど、機能別に改善点を整理しつつ「どの機能に改善要望が多いのか?」といったお客様の声も参考に社内での目線合わせを進めていきました。

改善のための開発を一旦スタートすると、数週間は平気でかかります。一方で優先順位を決めるのに時間をかけすぎてしまったら、着手が遅くなってしまいます。それぞれのバランスを常に意識していました。

(参考図)企業側:改善点の洗い出し

Q.企業側の改善ではどのような成果が得られましたか?

(長廻)1社あたりの企業の採用アクション数(興味通知・スカウト送信)を1.6倍に増やすことができました。(2023/05~2024/03間)「改善の要望が多い機能を優先的に改良する」というやり方は王道的な取り組みですが、真面目にちゃんと改善した結果が数字に反映されていったことには非常に勇気づけられました。

淡緑:興味通知数
濃緑:スカウト数

Q.登録エンジニア向けの機能改善では、具体的にどのようなことに取り組みましたか?

(長廻)改善すべき点を明らかにするために、ユーザーインタビューとアンケートという、2つの方法で調査しました。

事前に「もしLAPRASが明日なくなったらがっかりしますか?」という質問をおこない、

・少しがっかりする
・とてもがっかりする

と回答した方を対象にインタビューを実施しました。

それとは別に、アクティブユーザーを対象に月1でのアンケートを継続し、モニタリングしていきました。

インタビューとアンケート、どちらも主に確認したのは「LAPRASのどこに価値を感じているか」「どこが改善されたらより使いたいと思えるか」の2点です。競合するサービスと比べたとき、どこに価値を感じてもらっているのか、どこが劣っているのか、を確認し、施策の候補を絞っていくためにおこないました。

その結果、「価値を感じているところ」「改善してほしいところ」のそれぞれについて、インタビューとアンケートで同様の傾向が見られました。

「価値を感じているところ」として多かった回答は以下のとおりです。

【LAPRASに価値を感じているところ】

  • 自分の技術力がスコアでどれくらいかわかる
  • 日々のアウトプットのモチベーションになる
  • 企業からオファーを受け取ることができる

「改善してほしいところ」については、アンケートでは以下のような回答が得られました。

上記画像はほんの一部の内容ですが、インタビューを定性的な分析、アンケートを定量的と捉え「質・量」の両方で「改善すべき」という示唆が得られたポイントに注力して改善に取り組みました。

Q.登録エンジニア側の改善ではどのような成果が得られましたか?

(長廻)「転職意欲:中・高」のMAU1.4倍に増やすことができました。(2023/05~2024/03間)

企業側の取り組みとも共通しますが「ユーザーからの要望を元に考え、改善に取り組んだら成果につながった」という点が何より嬉しかったです。

Q.最終的にどのような成果が得られましたか?

(長廻)2024年は前年と比べて、マッチング数を1.4倍に増やすことができました。最初に立てた仮説の通り、企業側・エンジニア側それぞれを活性化する機能改善によって、目的であったマッチング数の増加を達成できたことになります。

Q.一連の取り組みから学んだことはありますか?

(長廻)真面目に「ユーザーの意見に向き合う」ことが成果につながるんだ、という手応えが得られたのが大きかったです。最初は冗談で「強引にでもMAUを増やすのなら、ログインボーナスみたいな機能でもつけたらいいのでは?」なんていう会話をすることもありましたが、取り組み開始からしばらくして、ともすれば少し遠回りに感じられるような真面目な施策を続けた結果が数値にインパクトを与えていることを確認したときはホッとしました。

Q.今後はどのような改善に取り組んでいきたいですか?

(長廻)直近では、R&Dチームとマッチングに関わる「精度の高い効率化」に取り組んでいます。特に、エンジニアのマッチングはさまざまな前提知識や業界特有のニュアンスが求められる部分です。これまでのLAPRASの知見を活かして実用性のある、一過性でない機能を作っていきたいです。生成AILLMなどの先進的な技術も積極的に活用していきたいですね。

そのために、今後もユーザーの意見に真摯に向き合っていくつもりです。ロイヤリティの高いユーザーにインタビューするほうが色々と褒めていただけて自己肯定感は上がりやすいですが、プロダクトをより良いものにしていくためには、まだ十分活用できていない、耳が痛くなるようなユーザーの声にも真っ当に対応し続けていかなくてはなりません。そうしたユーザーから「それだったら使いたい」と言ってもらえるようなプロダクトを目指して、これからも取り組んでいきます。

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