2021年よりLAPRAS SCOUTでのエンジニア採用を本格運用し始めた株式会社MIXI。エンジニアリングスキルを持たない人事担当が、エンジニア採用のために持ち続けたマインドとは。そして人事が介入することで生まれる付加価値について、同社の人材採用部・エンジニア採用担当である卯木(うのき)さんよりお話を伺いました。
《プロフィール》
人材採用部・エンジニア採用担当
卯木(うのき) 源一さん:
新卒で入社したHR系企業で、製造業を営む企業へのコンサルティング・法人営業としてキャリアをスタートする。人生にプラスαをもたらす事業に興味を持ち、エンタメ部門に注力する企業を中心に転職関連の情報収集をスタートさせる。そんな中、株式会社MIXIと出会い転職を決意。2020年5月にジョインする。現在では人事未経験ながら、エンジニア採用の中核となる存在として採用活動を牽引している。
株式会社MIXI:
「心もつなごう。」心のつながりをベースとしコミュニケーションの量や頻度よりも、熱量の高いエモーションを大切にした事業展開を目指している。「モンスターストライク」「共闘ことばRPG コトダマン」などのデジタルエンターテインメントから、プロスポーツチームの運営、公営競技のベッティングサービスへの参入など様々な分野へ挑戦し、成長し続けている。
目次
エンジニア組織との信頼関係の構築が、人事としての最初のミッション
― LAPRAS SCOUTの導入の経緯を教えていただけますか?
MIXIでLAPRAS SCOUTを導入した時期はかなり前だと思います。私がMIXIに入社したのが2020年5月なのですが、その頃には既に導入されていました。LAPRAS SCOUTはまだ転職に向けて積極的に動きだしていない「転職潜在層」に、効果的にアプローチできるサービスでしたので当時から強く興味をもっていました。
MIXIでは通年で80名くらいのエンジニア採用を目指していましたので、求人媒体や直接応募、リファラル、エージェントを介した紹介、そしてスカウトと各チャネルで採用を行っており、それぞれのチャネルの成果を最大化させていくことが必要不可欠でした。
そんな中でもLAPRAS SCOUTは、他の媒体では見つけることができない、転職意欲がまだ高くないハイスキルのエンジニアの情報が数多くクローリングされており、こちらからアプローチしていけるのが強みだと感じていました。それぞれの候補者が持っている転職意欲の平均値は高くはありませんが、それ以上に候補者となり得る人を、他企業よりいち早く探しだしたり、接点を持てる点が大きな魅力だと感じましたね。
多くの媒体で母集団となるのは転職意欲が高まり、自ら積極的に登録された方たちです。候補者が転職に対して積極的にならないと情報が私たちまで届かない「待ち」の状態が生まれてしまうという課題がありました。それに対してLAPRAS SCOUTであれば、私たち企業側から積極的にアプローチをかけることができます。「良い」と思った方に対して、素早くアクションを起こせるようになりました。エンジニア採用において、スカウトなどダイレクトリクルーティングの重要性は、高くなっていると感じます。
とは言えLAPRAS SCOUTを効率的に使えるようになったと感じているのはここ1年くらいのことです。入社当時は私自身のエンジニア採用に対する知識・理解度が追いついておらず、うまく活用することができませんでした。そこから1年間、採用担当として社内の各エンジニアチームと信頼関係を築きながら、私自身もエンジニア採用に必要な知識を学び続けました。
LAPRAS SCOUTの場合、候補者のプロフィールを読み込むにもちょっと慣れが必要な部分もあると思います。GitHubやQiitaからのエンジニアアリングスキルの確認は苦労もありましたし、今でも日々勉強をしています。今ではブログやTwitterなどから開発に対する考え方や姿勢などを読み取り、パーソナライズされたスカウト文の作成を心掛けることができています。
― 現在のLAPRAS SCOUTの運用方法を教えていただけますか?
MIXIではエンジニア採用をしている開発チームが複数あります。私たち人事採用チームでは、それらの各チームと協働してエンジニア採用を推し進めています。必要となる言語・フレームワークなどエンジニアリングスキルも部署によって幅広いので、開発チームと人事採用チームの目線がしっかりと合っていないと、理想的な採用活動は行えません。
レコメンド検索などを活用して候補者を探します。興味通知を送って反応を待つか、スキル的に良さそうな方であれば、スカウトメールをお送りし、カジュアル面談のお誘いをする流れです。基本的にこの一連の業務は、私一人で行っています。その後の選考は現場のエンジニアに担当していただくのですが、エンジニアと近い視点で候補者と向き合えるように、日々の選考業務はできる限り同席するようにしています。私自身の中にある開発チームの求めるものを常にアップデートさせていくことで、より精度の高いスカウト・採用に繋げられていると思います。
現場エンジニアができる限りプロダクトの開発に向き合えるように、採用における工数を削減するのも、人材採用部の採用担当の介在価値だと思っています。エンジニア採用をエンジニアに任せっきりにするのではなく、存在することでより大きな効果をもたらす、人事としてそんな存在になれれば良いですよね。
優秀なエンジニアを採用するために、候補者をきめ細やかにフォロー
― 今回採用が決まったエンジニアについて教えていただけますか?
iOS、Androidどちらの経験もあるアプリエンジニアの方です。テックリードとしてキャリアもある高いスキルをお持ちの方でした。私とのカジュアル面談でお話させていただいた段階で、私個人的な感覚としては「MIXIにフィットする人材だ」と思いましたし、ぜひ一緒にお仕事をしたいと感じていました。
「家族アルバム みてね」というアプリの事業部での選考だったのですが、オファーまでに4回の面接があったんですよね。競合となる他企業も少なくない中で、面接の回数やタイミングがネックになってしまいそうだったんです。そこで開発チームの責任者とも話し合って、面談のスケジュール調整などはかなり細かくフォローするように心掛けました。短い期間に4回の面接をスケジューリングし、スピード感を持って対応しました。結果、MIXIにジョインしてくださることになりました。開発するプロダクト・事業の面白さに加えて、会社としての本気度を上手く伝えることができたのかなと思います。
― 採用担当として大切にしていることを教えてください。
選考の中で、候補者と一番接点が多いのが私たち人事の採用担当です。だからこそ人事として冷静な観点からロジカルに接する部分と、1人の人間としてのエモーショナルに伝える部分、両方を持って接するようにしています。候補者の方の性格にもよるのですが、時には感情をのせて伝えることも。自分との出会いや接した事で、候補者の方の心を動かす一因となれば嬉しいですよね。
「採用数」ではなく「出会える数」。それがLAPRAS SCOUTに感じる大きな価値
― 今後のエンジニア採用についてはどのように考えていますか?
2年前は私1人だったエンジニア採用担当も、今では4人体制となり、より魅力的なエンジニアとの接点を創りだしていきたいと思っています。LAPRAS SCOUTはエンジニアに近いプロダクトだと思います。非エンジニアにとっては手間のかかる部分も少なくなく、難しく感じることもあります。
しかし、LAPRAS SCOUTを効果的に活用することで、エンジニア採用担当として深い知識を得ることができ、大きく成長することもできます。現状、MIXIではLAPRAS SCOUTを採用に活用しきれていませんので、これからは私が経験してきた知見・ノウハウを共有して、もっとうまくチームで活用できるようになるのが理想ですね。
― 卯木さんが感じる、LAPRAS SCOUTの価値を教えてもらえますか?
端的に言えば、「魅力的なエンジニアと出会える数の多さ」が一番の魅力です。採用媒体の価値は
「内定承諾の数」という考え方もあると思うのですが、内定承諾の数って、結構外的要因で左右される部分も多いと個人的には考えています。採用決定ではなく、接点を持つことをゴールとすることで、一度接点を持てたエンジニアと中長期的な視点で関係性も持つこともできますから。実際に最近でも1年前にカジュアル面談で接点を持ったエンジニアの方と、改めてお話をさせていただく機会を作ることができました。タレントプールに追加して、候補者の転職意欲を随時確認して、お互いの求めるフェーズにマッチしたタイミングを見計らってアプローチすることができるのも良いですよね。
― 本日はありがとうございました!
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