“ファッションエンジニア”になるな。オプトがプログラミングスクールの印籠だけでは採用しない理由

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《プロフィール》
株式会社オプト 人事戦略部 チームマネージャー 平田陽介さん (写真右):
広告企業、ITベンチャー企業を経て、2018年、人事として株式会社オプトに入社。これまでにDesigner⇄Director⇄HRを経験 (社会人歴10年) 。HRにおける攻めと守りどちらも兼ね備え、HRMを極める→社内、社外問わずにHR発信をし、オプトを前進させることがミッション!興味あること:戦略人事/CHRO/HRBP/採用戦略/人材・組織開発/労務/HRテック/PR/人間を科学したい/猫好き

株式会社オプト 人事戦略部 井上彩さん (写真左):
人材派遣会社、化学メーカーを経て、2017年、エンジニア採用担当として株式会社オプトに入社。これまでは営業職を中心に、物流・システム整備なども経験。オプト入社を機に人事としてのキャリアをスタートさせ、現在はエンジニアに加えて、総合職やクリエイティブ職の採用担当も務める。興味あること:HRT/組織設計/メンタルトレーニング/貧困問題/HRテック/プログラミング/採用広報/バスケ/つけめん

株式会社オプト:
デジタルマーケティングを軸に持続的な成長を志す企業のビジョンやミッションと並走しながら、ビジネスを革新させ、新しい価値を創造する集団。「マーケティングサービス」「ソリューションサービス」「データベースサービス」の3つの領域で顧客のマーケティングと事業成長をサポート。「誠実な野心家であれ。」を合言葉に、ヒトと社会を豊かにする成長エンジンを目指しています。

多くのエンジニア採用担当を悩ませるのが、エンジニア人材の不足です。各社エンジニア採用でしのぎを削っており、昨今それに合わせ色々な採用手法やチャネルが生まれてきました。そして、プログラミングスクールも例外ではありません。ただそこで気になるのは、プログラミングスクールは採用チャネルの一つとして本当に有効なのかどうか。「即戦力として期待できる」「充実したカリキュラムがある」など様々な声がありますが、あまりその実状は知られていません。

そこで、今回はプログラミングスクール出身者の採用実績がある株式会社オプトに、プログラミングスクール出身者の採用についての実態を伺いました。

即戦力としては期待できない実状

ー プログラミングスクール出身者の方は現在どんなエンジニアリングの仕事をされているんですか。

(平田さん)
実は新卒、中途ともにエンジニア職で採用したことはないので、そういった仕事はしていません。

ー プログラミングスクール出身なので、エンジニア職についているかと思っていました。では、どの採用枠でスクール出身者を採用しているのでしょうか。

(平田さん)
基本的には新卒採用枠、その中でも本人の希望もあってエンジニア職ではなく、総合職ポジションでの採用です。プログラミングスクール出身者を戦略的に採用しているわけではありませんが、直近3年で5名前後を採用しました。

ー エンジニア職での採用実績はないということですが、そもそもエンジニア志望の応募がないのでしょうか。

(平田さん)
そんなことはありません。新卒は未経験でも応募を受け付けているため、ある程度プログラミングスクール出身者も応募してくれています。一方、中途の場合は経験者のみの募集であり、プログラミングスクール経験だけでは採用要件にマッチしないためか、そもそも応募数が少ないです。ただ、採用要件に合えば、プログラミングスクール出身者であってももちろん採用します。

ー プログラミングスクールではカリキュラムに沿って学習をするため、それだけでは変化の激しい実際の現場には対応できないという声も聞きます。

(平田さん)
そうですね。今まで多くのプログラミングスクール出身者と面接をしてきましたが、残念ながら入社に至らなかったケースがたくさんあります。
プログラミングスクール出身者のレベルは、大学の情報系の学部で学んだレベル、つまり基礎レベルだと思っています。そこからさらに長期インターンなどで経験を積んで、やっと実務レベルに達するケースが多いと感じます。

ー そもそもなぜプログラミングスクール出身者を採用しているのでしょうか。

(平田さん)
プログラミングスクール出身者だから採用しているわけではありません。“大学以外でも挑戦している”という、評価項目の一つとするのであれば、プログラミングスクール出身者の採用もアリという考え方をしています。

オプトが問うのは「将来何がしたくてプログラミングスクールに通うのか」

ー 新卒採用枠なら未経験であってもエンジニア職に応募できるとのことですが、それなのに、なぜプログラミングスクール出身者の採用実績がないのでしょうか。

(井上さん)
プログラミングスクールからはみ出た具体的な行動をしない“ファッションエンジニア”が多いからです。

肌感覚として、エンジニアになりたい人は増えており、そのためにまずプログラミングスクールに通う選択肢は年々一般的になってきていると感じます。しかし、ただ流行りに乗っているだけで、なぜエンジニアになりたいのか、エンジニアになって何を作りたいのか、その意志が感じられない人が多い。

私たちが本来知りたいのは、将来何がしたくてプログラミングスクールに通うのか、身に付けたプログラミングスキルを何のためにどのように活用するかです。スキルは一時的な武器でしかないため、その人の意志を問いたい。そして、その意志を実現させるために、プログラミングスクール以外にも何か具体的な行動をしているかを問い、意志の強さを確かめます。

将来何かやりたいことがあって、それを実現するための入口としてプログラミングスクールに通う。そして、その人の実現したい将来像とオプトの実現したい未来が重なる人とこそ、一緒に働きたいです。

(平田さん)
これはエンジニアに限った話ではありません。例えば、MBA取得者もただ資格を取ったことに満足し、取得後それを活かして何をしたいのかまで考えられている方は少ないと思います。プログラミングスクールも同じで、将来何がしたくてスクールに通うのか、そして学習した後それを活かして何をしたいのか、その意志を持つことが重要です。プログラミングスクールはあくまでも機会にしか過ぎません。

ー ちなみに、プログラミングスクール出身者で総合職として入社した方は、なぜプログラミングスクールに通っていたんですか。

(平田さん)
例えば、将来的に起業したくてオプトに入社した社員は、「自分でコードを書かないCEOであってもエンジニアリングの知識が必要じゃないですか」と、プログラミングスクール通学の動機が明確でした。
将来何がしたくて、そのためになぜプログラミングスクールに通ったのか。この人材はしっかりと意志を持ちながら逆算した行動を取っていたため採用しました。

スキル支援だけでなく意志を持てる仕組み作りをしてもらいたい

ー プログラミングスクールに通う予定の人はどのような心構えを持つべきでしょうか。

(井上さん)
先程も言いましたが、プログラミングスクールに通う意志を明確に持つべきであり、“ファッションエンジニア”になってはいけません。将来何がしたくてプログラミングスクールに通うのか、そしてそのためのネクストアクションは何なのかまで考えると、プログラミングスキル習得の強い原動力になると思うんです。

(平田さん)
例えば、オプトのエンジニアはただプロダクトを作るのではなく、そのプロダクトを作ってどんな人にどのような影響を与えたいのかまで考えています。エンジニアになってどのように周りに影響を与えたいのか、それを自問自答すればネクストアクションに繋がっていくはずです。

ー 次にプログラミングスクール出身者の採用を検討している企業へのメッセージをお願いします。どんな企業がプログラミングスクール出身者をエンジニアとして採用するのに向いていると思いますか。

(平田さん)
オプトでの経験をもとにすれば、即戦力のエンジニアを採用したい企業には向いていないんじゃないかと思います。ただ、ビジネススキルやITリテラシーを含めた教育環境が整っている企業であれば、プログラミングスクールを採用チャネルの一つとして考えてもいいかもしれません。

ー 最後に、今後プログラミングスクールに期待したいことを教えてください。

(平田さん)
スキル支援だけに留まらず、意志を持てるようにするところまで支援してほしいです。せっかくプログラミングを学べる素晴らしい機会を提供しているので、そこで終わりにするのではなく、例えば受講者同士の交流の機会など、プログラミングを何かに活かすための意志を描いて、将来像の解像度を上げられるようなサポートをしてほしい。そうすることで、プログラミングスクールがさらに意義のあるものになっていくと思います。

ー ありがとうございました!

 


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