エンジニア組織のトップと共に取り組むことで現場エンジニアの意識を変える。JDSCが実践するエンジニア採用戦略とは

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2022年11月よりLAPRAS SCOUTでのエンジニア採用をはじめた株式会社JDSC。エンジニアが採用活動に関わるスクラム採用を推進するために、エンジニアたちが持つ採用への意識を改革。同社でエンジニア採用を牽引するVPoEの宮川さん、人事採用マネージャーの大永さんからお話を伺いました。

《プロフィール》
VPoE
宮川 大輔さん(写真左):
東京大学大学院情報理工学研究科を卒業後、新卒でGoogle Japanに入社。エンジニアとしてAndroidプラットフォームに関する開発などを経験。その後、国内ベンチャーでの取締役やAIベンチャーでエンジニア組織のマネジメントなどに従事する。2021年1月に株式会社JDSCに入社。現在ではVPoEとして組織マネジメントをリードしつつ、エンジニア人材採用活動を牽引している。

人事採用マネージャー
大永 竜生さん(写真右):
新卒で大手住宅建材メーカーに営業として入社。その後、AIに関連したベンチャーで事業開発、人事採用として経験を積む。前職で培った経験をより活かせる環境を求め、2022年9月に知人の紹介から株式会社JDSCにジョインする。現在は採用マネージャーとして、JDSCの成長を共に支えてくれる仲間探しをリードしている。

株式会社JDSC
日本の産業をアップグレードすることを使命としたAIスタートアップ。日本の変革の主体となるために、東京大学、各産業におけるリーディングカンパニー、要素技術を有するベンチャーとチームアップし、ヘルスケア・製造・エネルギー・物流を中心とした各種業界のDXを推進。個社の課題だけでなく、業界の共通課題をAI・データサイエンスで解決し、定量インパクト創出からスケールさせるビジネス化まで一気通貫で提供する。

VPoEが先頭に立つことで、エンジニア採用に対する考え方を一新

―  LAPRAS SCOUTの導入の経緯を教えていただけますか?

大永:実はLAPRAS SCOUTは、かなり前から導入していました。私が入社する前から使われていたのですが、エンジニア採用に注力できていない時期もあり、昨年の11月頃から改めて運用し始めたカタチです。ただ11月からの運用初期段階は正直うまくはいっていませんでした。当時はHRが主体となって運用していたのですが、社内エンジニアの方々の巻き込み力が足りずLAPRAS SCOUTの媒体としての強さを活かしきれていなかったかなと感じています。そこで2023年4月から、現在VPoEである宮川(7月にVPoE就任)と協働し、スクラム採用を本格的に行うようになりました。

宮川:LAPRAS SCOUTをうまく活用し運用するには、エンジニアの視点は欠かせないと思います。GitHub、X(Twitter)、Speaker Deck…、様々な情報がLAPRAS SCOUTにはまとめられています。それはとても大きな魅力ですが、専門的なエンジニアリング知識を持っていない方だと、その情報を全て正しく読み解くことは難しいでしょう。

エンジニア採用を行う際に、「人事主動で行っている採用の手伝い」ではなく「エンジニア自身が一緒に働く仲間を探す業務である」という意識を持って取り組んでもらうことが大切だと思います。エンジニア組織のトップが採用活動にコミットすることで、会社としての姿勢みたいなものが、社内のエンジニアたちにも伝わったように感じています。

大永:エンジニア側からするとそれまでの人事主動の体制だと、採用活動の成果に対する評価も不明瞭だった部分もあったのかもしれません。エンジニア組織のトップが採用活動をリードし、業務としてしっかり評価すると明確になったことはかなり大きかったと思います。

― 採用に対する会社の本気度がエンジニアたちにも伝わったんですね。

宮川:自分のチームメンバーが増えてない現状を良しとしているわけがないんですよね。しっかりと問題意識を持って取り組むようになって、実際のスカウトの成果も改善されていくようになりました。

アウトプットを読み込むことで、候補者の本質を見ることができる

―  JDSC社では、LAPRAS SCOUTをどのように運用していますか?

大永:週1時間、LAPRAS SCOUTでスカウトメールを作成する時間を作りました。そこに5~6名のエンジニアが参加し、それぞれ3通程度のスカウトメールを送ってもらうことを目標にしています。興味通知やスカウトの送付、カジュアル面談までは、それぞれのエンジニアが一貫して対応するようにしています。面接日の調整などは人事側で対応しています。

宮川:もちろん空き時間を使ってやってもらうのもありなんですが、定例で時間を作って集まって採用活動に集中できたのは良かった点ですね。お互いのスカウトに対する意見交換もできましたし、私自身が送ったスカウト文に対するフィードバックをもらうこともあります。「文章はちょっと硬く感じる。少しカジュアルに寄せてみては?」「この候補者の方はどうですか?」といった感じですね。そういったちょっとした改善のアイデアも個々にやるのではなく、関わっている人たち皆と共有することができていました。

こういった会を回数重ねていくことで、参加してくれているエンジニアたちの解像度も上がっていきます。エンジニアたちが「自分たちはどんな人と働きたいのか」を逐一見直す機会にもなっていて、スカウトメールの本数以上の大きな効果があると感じています。

― 複数名のエンジニアが採用にコミットする理由は?

大永:候補者を見つける際、基本的にはレコメンド機能を利用していますが、現時点では指定した検索条件だけでは、詳細な情報を適切に絞り込むのが難しいと感じています。そのため、より適した候補者を見つけるために、エンジニアの視点から情報を綿密に解析する必要があると考えています。

宮川:カジュアル面談は私も同席しますが、基本的にはスカウトを決めたエンジニアが担当するようにしています。スキルやキャリア、職種などが近いポジションだからこそ、候補者が本当に聞きたい気になることを理解できると思っているからです。経営や事業に関しては私がフォローしています。

実際に今回採用に結びついた方も、条件面だけでは決して見つけることができない人材だったと思っています。気になった候補者情報をより深掘りして、GitHub、Speaker Deckなどのアウトプットを確認していき、その方の開発スタイルなどに魅力を感じてお声掛けさせていただきました。

大永:そういったエンジニア視点・知識から、マッチした人材との接点を持てるのは、LAPRAS SCOUTならではの成果なのではと思います。

人事とエンジニア間の情報共有もダイレクトに

― LAPRAS SCOUT導入を考える企業・採用担当者にメッセージをいただけますか?

宮川:採用活動って、自社の魅力・特色をどれだけわかりやすく伝えられるかが大切だと思っています。そういった特色をスカウトの際に、エンジニア自身の言葉で伝えていくのがダイレクトリクルーティングという手法では重要でしょう。

AIを活用した機械的な作業だと捉えて行うと、LAPRAS SCOUTのポテンシャルは引き出せない。勿体ない使い方になってしまいます。

しっかりとリソースを割いて、候補者と私たち企業側、どちらにとっても理想的な転職に繋がるような活動をしていってほしいし、していきたいと思っています。

大永:ベンチャーの人事担当は任される業務も幅広く、限られたリソースをどのように使っていくかを常に意識しなければいけません。LAPRAS SCOUTは、人事とエンジニア間の採用状況に関する情報共有などもスムーズに行うことができ、とても助かっています。

今後もJDSC社のエンジニア採用は続いていきます。魅力的な人材との接点をこれからも生みだしていきたいと考えています。

―  本日はありがとうございました!

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