LAPRAS式カジュアル面談のやり方(後編)

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前回の記事では、LAPRASが実践しているカジュアル面談の手法のうち、前半部分の合意形成フェーズについて紹介しました。
今回の記事では、後半部分の目標達成フェーズについて解説します。

おさらい

前回の記事で紹介したとおり、LAPRAS(ラプラス)ではカジュアル面談を「合意形成」「目標達成」という2つのフェーズ、そしてそれぞれを3つに分けた合計6パートに分けて考えています。

合意形成フェーズでは、候補者と関係構築を行い、カジュアル面談のゴールを言語化してお互いに合意することが重要です。
面談の冒頭で共通のゴールを握ることで、会話もゴールに向かって進行していきます。

目標達成フェーズ

目標達成フェーズでは、合意形成フェーズで言語化し合意したゴールを達成することを目指して進行します。

目標達成フェーズは、カジュアル面談の後半部分にあたります。このフェーズをさらに「情報提供」「フォロー」「ナッジ」の3つのパートに分けて考えています。
それぞれのパートを順に見ていきましょう。

情報提供

情報提供パートでは、その名の通り候補者が関心を持っているトピックについて情報提供します。

LAPRASでは、サービスの仕組みや、内部で使われている技術、事業計画など社外からは見えづらいトピックについて話すことが多いです。情報提供パートで話すトピックについては、合意形成フェーズの関係構築パートでヒアリングした内容を中心にします。

情報提供パートで重要なのは、候補者自身の口から「おもしろいですね」や「すごいですね」という言葉を引き出すことです。押し付けられた感想ではなく、自らの発言を通すことで心から実感してもらうようにしています。

「おもしろいですね」や「すごいですね」を引き出すためには、面談担当者自身がおもしろいと思うことについて楽しく、情熱を持って話すことが重要です。

以前にLAPRASが実施したアンケートで、実際に体験した残念だったカジュアル面談についてこんな回答がありました。

—–
COOが自分の会社のサービスを楽しげなく話しており、採用力のないクソ会社だと思った。
—–

少し強い口調のコメントですが、社員が自社のことを楽しそうに語れない会社に入社しようと思う人は確かに少ないでしょう。

面談担当者は、自分自身がおもしろい、素晴らしいと感じることについて、情熱を持って話せることが必須です。

フォロー

フォローパートでは、候補者への情報提供が過不足ないか、もっと他に知りたいことがないかを確認し、必要に応じて情報を追加提供します。

フォローパートで重要なのは、候補者自身の口から「よくわかりました」という言葉を引き出すことです。カジュアル面談の失敗の多くは聞きたいことが聞けなかったことによって起こっています。

聞きたい情報をきちんと提供できたのか、このパートで確認してフォローします。

フォローパートでは特にコツはありませんが、様々な情報を提供していく中で、候補者が本来聞きたかったことから話がそれていくことがあります。そういった時に、「〜とこれまでお話したとおり、ご質問いただいた質問の答えは●●です」と、話の最後にまとめるとわかりやすいでしょう。

ナッジ

ナッジパートでは、候補者を具体的なアクションへ後押しします。

カジュアル面談で聞きたいことが聞けて、選考を受けることについて前向きになっている状態でも、後押しをしないとなかなか動き出せないことがあります。

選考を受けてほしい候補者には「私達としては選考を受けてほしいです」、言葉を濁して判断しかねている候補者には「いつごろにお返事いただけますか?」など、具体的なアクションまで候補者を後押しします。
また、採用を受けたいという候補者に対しては、「じゃあ、この場で日程を決めてしまいましょう」というように次のアクションを決定します。

ポイントとしては、合意形成フェーズで決めた落とし所について質問することです。
「最初に決めた目標は達成されましたか?」とストレートに質問することにより、YESならば「それでは弊社としては選考を……」というように話を進めていくことができます。

ストレートに質問することは、うわべのコミニュケーションから、本当に求めている情報を提供し合う本質的なコミニュケーションを引き出すために重要なポイントです。

まとめ

今回の記事では、合意形成フェーズ、目標達成フェーズという2つのフェーズで構成されるカジュアル面談について、後半の目標達成フェーズについてまとめました。

目標達成フェーズでは、合意形成フェーズで定めた目標、落とし所に向かって進行していきます。目標達成フェーズでは、面談担当者自身がおもしろいと思うことについて楽しく、情熱を持って話すこと、候補者が欲しい情報をわかりやすく伝えること、具体的なアクションまで候補者を後押しすることが重要です。

また、前回の記事で紹介したとおり合意形成フェーズがとても重要です。
今回の記事はもちろんですが、前編を参考にして、効果的かつ、候補者にも有益なカジュアル面談になるようトライしてみてください。
 


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