候補者と密にコミュニケーションをとるスタイルだからこそ選んだLAPRAS SCOUT。ヌーラボのスピード採用はどのように実現したか

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ヌーラボは現場エンジニアが主体的に採用活動を行う企業として、しばしば話題に上る企業です。2019年には本メディアにて「ヌーラボの採用は、ミッションではなくエンゲージメントによってエンジニアが関わる – エンジニアの採用は誰のシゴト?-と題したインタビュー記事を掲載いたしました。
今回、LAPRAS SCOUTを利用開始して短期間で内定者が2名決定という成果が出たことを受け、エンゲージメントドリヴンに採用を行ってきたヌーラボが、LAPRAS SCOUTをどのように利用してエンジニア採用のプロセスを進化させているのか、取締役 サービス開発部長の馬場さん、人事担当の安立さん、そしてサーバーサイドエンジニアの西立野さんに、詳しくお話をうかがいました。

《プロフィール》

安立 沙耶佳さん:

株式会社ヌーラボの人事担当。新卒で人材サービスを提供する企業に入社し、スタートアップからメガベンチャーを担当するリクルーティングアドバイザーに従事。その後、新規事業だったITエンジニア向け新規事業の渉外・ビジネス開発を担当し、株式会社ヌーラボに人事として入社。現在は、東京事務所に籍をおきながら、福岡・京都を含めた国内全域の人事業務(評価、制度、採用)を行なっている。趣味はドラム演奏。

馬場 保幸さん:

株式会社ヌーラボ 取締役 サービス開発部長。SIerを経て、まだ受託事業が主軸だった頃の2006年にヌーラボに入社。受託事業や自社プロダクト開発の傍ら、OSSのコミッターとしても活動。現在は、ヌーラボのプロダクト開発組織を技術・組織・採用等の面から統括している。

西立野 翔磨さん:

株式会社ヌーラボ サービス開発部 Typetalk課所属。福岡や鹿児島のIT企業を経て2017年にヌーラボへ入社。「Backlog」の開発を経て、現在は「Typetalk」の開発に従事。プライベートではScalaのコミュニティ「Scala福岡」を運営し、毎週Scalaのもくもく会を運営中。

株式会社ヌーラボ:

株式会社ヌーラボは、2004年に福岡市にて創業。チームのコラボレーションを促進し、働くを楽しくするツールを開発、提供。現在は福岡本社のほかに東京・京都に事務所を展開し、またニューヨーク、シンガポール、アムステルダムにも拠点を構えています。プロジェクト管理ツール「Backlog」、ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」、ビジネスチャットツール「Typetalk」などの自社サービスを国内海外問わず展開しています。

https://nulab.com/

エンジニア主体の採用方針に、ブーストをかける方法を探る

ーヌーラボの採用については、以前インタビューにて詳しくお話を伺ったことがあります。(参考:「ヌーラボの採用は、ミッションではなくエンゲージメントによってエンジニアが関わる – エンジニアの採用は誰のシゴト?-1年半程経過して、何か変化はありましたでしょうか。

馬場:元々、採用活動にエンジニアがすごく関わる社風で、そういう核となる部分では、あまり変化はありません。ただ、かつてはリファラル採用や公式ホームページ経由の採用がほとんどだったんですね。

安立:もともと技術ブログを書くというような、地道で、即効性の無い(笑)、でも本質的な活動を、現場主導で行ってきた会社なんですね。
ただ、創業から約12年の間、積極的に「人を探しに行く」ということはして来なかった。それでも従業員40人程に成長していたのは凄いことだと思っています。

馬場:ブログでの発信もそうですし、オープンソースプロジェクトで活躍しているメンバーがいたり、書籍を執筆しているメンバーがいたりしました。きっと、自分たちの強みをうまくブランディングできていたんでしょうね。

安立:「本来頑張るべき採用活動に注力している会社だな」と感じて入社したので、現場のやるべき事には介入しすぎず、採用担当として“ブースター”のような立ち位置になれればなと思って業務を進めてきました。

今も、毎週1回30分開催している任意参加のエンジニア採用定例ミーティングには、常時5人程度参加してくれます。
この定例会議は最近の面談状況の共有や、こんな施策をしてみるのはどうか、という壁打ち、また「自分のチームにこんな人が欲しい」など伝えてもらい、要件として詰めるというような場として機能しています。

カジュアル面談の後の選考面接には時間をかけています。面接そのものは2時間、それ以外に面接前後で打ち合わせを30分ずつ持ちますので、1人に対して合計3時間、3〜6人で対応します。
面接前には定型の想定問答を見ながら、それぞれの応募者に対して聞きたいことや絶対に確認するべきことをすり合わせしたり、面接官同士で応募者に求めることの目線を合わせるような時間にしています。

馬場:面接の前には、まず課題として、コードを書くことを応募者にお願いしていまして、そのチェックには時間をかけています。Backlog上にプロジェクトを作って、そこで実際に社内のメンバーとやりとりをしてもらいます。
そこで人となりのような、一緒に仕事をしたらどんな人なのかを見たいなと思っているんです。

西立野:出てきたコードを見て、疑問が出てきたら、社内で議論せずに、なるべくちゃんとご本人に聞くようにしていますね。応募してくださった方とちゃんと会話して、その中でやりとりの仕方がマッチしているかどうかを確認するのが重要だと感じています。

馬場:実際に面接の時にも、ペアプロやモブプロといった時間を設けているんですが、それもうまくコードが書けるかどうかということではなく、コミュニケーションできるかどうかを確認する比重の方が高いと思って実施しています。
応募者の良い面も悪い面も、そのフローを経ることでかなりハッキリ分かるんですね。「あれ? この人、思ったよりチームにマッチしそうだね」ということもありますし、その反対のこともあります。

取締役 サービス開発部長 馬場さん

ー今回LAPRAS SCOUTを利用するにあたって、課題と感じていらっしゃったことを教えてください。

安立:ここまででお話しした、核となる部分は本当に良く出来ている採用プロセスだと思っているんですが採用業務の専業ではない私が他業務で忙しくなってしまうと、スカウト業務そのものが止まってしまうため、募集が減ってしまう事態に陥ることが課題でした。

どのような方法であれば、現場のエンジニアに採用ツールに気軽に触ってもらうことができ、スカウトの部分を手伝ってもらえる体制を作れるかと考えた時に、LAPRAS SCOUTは良さそうだなと思って導入しました。
今は、エンジニア採用に関わっている社員はLAPRAS SCOUTにアクセスできるようにしています。

LAPRAS SCOUT利用で採用側も応募者も“ラク”かつ“スピーディ”に

ーLAPRAS SCOUTを利用することで内定者が出たと伺っています。採用プロセスを詳しく教えてください。

安立:LAPRAS SCOUTを利用し始めて、かなり早いタイミングで2人内定を出せたので、成果については満足しています。
1人目は「すごくニッチだがこのスキルを持っている人材がどうしても必要」というタイミングでの採用でした。LAPRAS SCOUTに色々なキーワードを入れて3人位候補が出てきて、そのうちのお一方に入っていただいたという状況です。非常にピンポイントなポジションがハマった事例なので、あまり他社さんの参考にはならないかもしれないですが(笑)

最近内定をお出しした2人目の方については、LAPRAS SCOUTがあることで社内連携がスムーズになり、大変スピーディにプロセスを進めることが出来ました。「LAPRAS SCOUTのイイ使い方」の一例という感触がありましたのでこちらを詳しくご紹介します。

西立野:私は「Scala福岡」というコミュニティを運営しているのですが、そこで「もくもく会」を開催した時に、ちょうど転職しようかなと思われていたタイミングの方が参加してくださったんですね。

チャットサービスに興味があると仰っていたので「うちもチャットサービス作ってるんですよ」なんて話して。
サービス内容に興味を持っていただける感触があったので「よかったら、ちょっと会社の話を聞きませんか」と、軽い感じでお声がけさせていただきました。

コミュニティでは自己紹介で皆Twitterアカウントを開示しているので、LAPRAS SCOUT Extension機能で検索したところ、LAPRASへの登録はされていないもののクロールされたかなりの量の情報を見ることができました。
そこで、その場でLAPRASに登録してもらって、タレントプールに追加して、安立さんに「こういう方が興味持ってくれてるんで、対応してもらえませんか」とコミュニケーションを取りました。

サービス開発部 Typetalk課所属 西立野さん

安立:ここまでの一連の所要時間が、ものすごく早かった。西立野さんがタレントプールに入れて、興味通知を送信して、本人からレスポンスを得て、私からメールするまで、おそらく全体で20分程度しかかかってないと思いますね。
Twitterのアカウントしか分からなかったら、それをまず共有して「今こういう人がいるんだけど、GitHubも見に行ってみて…」という流れだったかもしれないですが、LAPRAS SCOUTだと情報が全部集約されていますから、判断もスピーディに行なうことができます。

西立野:「こういう方なんです」と、わざわざ社内メンバーに説明しなくても、技術的なところについてはすぐ共有出来るのはすごくラクでした。応募してくださる方も、特に応募のために何かを用意する必要が無いですから凄くラクだと思うんですよね。

安立:人事として知りたい情報と、エンジニアが重要視する情報は違うこともありますが、その両方がすぐに確認できるのがいいなと思いました。
その方とは、LAPRAS SCOUTでメールした翌日に面談させていただきました。技術的なことは既に西立野さんからある程度伝わっていると思ったので、私からは「何故ヌーラボが今採用活動をしているのか」「こういう状況の会社です」というような大枠の話をさせていただきました。転職活動において闇雲に会社を受けるタイプの方ではなかったこともあって、他社との比較検討も全く無く、スムーズに入社を決めていただきました。

馬場:実はLAPRAS SCOUT経由の1人目もそんな感じで「転職活動を本格的に始める前に決まってしまった」と言ってましたね。本格的に転職市場に出てくる前の人材に「出会える」ツールなのかもしれません。

エンジニアの人となりを知り「出会う」採用活動を

ー今後エンジニア採用において、どんなチャレンジをしてみたいですか。LAPRAS SCOUTの利用方法についてもお聞かせください。

馬場:今、ヌーラボの日本人社員数は約100人となり「小さい組織」から抜け出そうとしているところかなと思っています。どのようなマネジメントが必要なのか、改めて考え直さなきゃいけない時期だなという印象なんですよね。とはいえ、トップダウンではなくボトムアップでいろいろ進めていくのが得意な会社だと思いますし、おそらく代表もそれを望んでいると思います。

今後は採用も、4~5人ぐらいのチーム主導で進めていけたら良い効果があるんじゃないかと思っているんですよ。そういう場合に、LAPRAS SCOUTを使うことはすごくマッチするなと思ってます。
今は人事に任せている部分も多いのですが、徐々に現場エンジニアチームに任せていけるようになったら、より良くなるだろうなと思っています。

安立:私自身は、等身大の会社のイメージがきちんと応募者に伝わり、理解していただき、入社を希望していただく。そして実際に入社してみたら「思っていたよりも、もっといい会社だった!」と感じてくださるのが理想です。
採用の仕事をしていると、「会社のイメージ」と「実態」という2つの側面が解離してしまう事例も多く見てきましたが、LAPRAS SCOUT経由で入ってくださった1人目の方は、まさに私が理想としているイメージと実態の乖離がないと言ってくださったのが嬉しかったですね。

人事担当 安立さん

馬場:今後もエンジニアを採用するに当たり、技術面のみならずお互いの人となりを知って、気持ちよく仕事ができるかどうかという点をとても大切にしたいと思っています。「受かる」「落とす」みたいな関係性ではなく、応募者の皆さんと「出会う」ことができればと思っています。

ー今日はありがとうございました!

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