ヌーラボの採用は、ミッションではなくエンゲージメントによってエンジニアが関わる「エンジニアの採用は誰のシゴト?#4」

本連載では、「エンジニアの採用は誰のシゴト?」というテーマでエンジニア採用に関わる方々にお話を聞いています。

4回目となる今回の記事では、株式会社ヌーラボの人事担当の安立さん、採用業務に関わるエンジニアの馬場さんにお話を伺いました。

《プロフィール》
安立沙耶佳さん(写真左):

株式会社ヌーラボの人事担当。新卒で現リクルートキャリアに入社し、スタートアップ〜メガベンチャーを担当するリクルーティングアドバイザーに従事。その後、新規事業だったITエンジニア向け新規事業の渉外・ビジネス開発を担当し、2016年11月に株式会社ヌーラボに人事として入社。現在は、東京事務所に籍をおきながら、福岡・京都を含めた国内全域の人事業務(評価、制度、採用)を行なっている。趣味はドラム演奏。プライベートでは、テクノロジー系カンファレンスのスタッフをしている。

馬場保幸さん(写真右):
株式会社ヌーラボ  サービス開発部長。SIerを経て、まだ受託事業が主軸だった頃の2006年にヌーラボに入社。受託事業や自社プロダクト開発の傍ら、代表取締役の橋本と共にJavaのフレームワーク「Seaser2」のコミッターとしても活動。現在は、ヌーラボのプロダクト開発組織を技術・組織・採用等の面から統括している。

株式会社ヌーラボ:
株式会社ヌーラボは、チームのコラボレーションを促進し、働くを楽しくするツールを提供しています。2004年に福岡市にて創業、現在は福岡本社のほかに東京・京都に事務所を展開し、またニューヨーク、シンガポール、アムステルダムなど海外にも子会社を置いています。

・プロジェクト管理ツール「Backlog」:https://backlog.com/ja/
・ビジュアルコラボレーションツール「Cacoo」:https://cacoo.com/ja/
・ビジネスチャットツール「Typetalk」:https://www.typetalk.com/ja/

 

 

 

会社へのエンゲージメントの高さが採用への協力に繋がる

– ヌーラボさんのエンジニア採用体制について教えてください

(安立さん)
ヌーラボの国内の採用は、人事担当者の私と開発部長の馬場の2人を中心に行っています。採用選考が始まると、役割にとらわれず、多数のチームのエンジニアも巻き込んで進めています。

(馬場さん)
書類選考やコードチェック、面接はほぼエンジニアが担当していますね。
私はもちろんですが、他のエンジニアメンバーにも依頼しています。

– 具体的なフローもお聞かせいただけますか?

(安立さん)
ヌーラボではスカウト等ではなく、候補者自らご応募いただくことが多く、いただいた応募は私が簡単なコメントをつけて馬場に共有します。
その後、書類選考とコードチェックをエンジニアが行い、社内エンジニアメンバー3名が参加する面接、そして代表取締役の橋本と私が参加して最終面接を行うというフローです。

– 書類選考以降は主にエンジニアが主導になって採用業務を行っているんですね。みなさん自ら協力的に採用活動に加わってくれるんですか?

(安立さん)
協力的だと思いますよ。
現在、採用に関する情報を社内向けにオープンにしているんです。議事録も全て公開し、採用に関する会議へは社内の誰もが参加できるようにしています。そうすると、毎回2、3人のエンジニアが参加してくれています。

– 採用フローの一部を担当することはあっても、自分から採用会議に参加する、というくらい積極的なエンジニアはあまり見かけないですね。

(安立さん)
他の企業のことはあまりわからないのですが、ヌーラボではこれが普通ですね。
エンジニアが採用会議へ参加するのは、会社の方向性を知りたいから、自分が入ってきたときにどうやって選考されていたか興味があるからじゃないかと思っています。

また、会議参加の大きな動機としては「自分の会社に本当に合う人に入ってきてほしい」というのもあると思います。
ヌーラボが開発しているサービスは大規模なものになってきていて、ひとつの機能開発が他のチームに影響するなど、1人で完結する作業があまりありません。メンバーと協力しなければ働けない環境なので、新しく入るメンバーへの関心が高いのかもしれないですね。そういった意味でも、ヌーラボの社員は会社へのエンゲージメントが高いと感じています。

ミッションにはない、でも「頼まれたから手伝う」ヌーラボの仕事

– ずばりエンジニア採用は誰のシゴトだと思いますか?

(馬場さん)
私はエンジニアだと思います。
やっぱりエンジニアじゃないとエンジニアのことは分からないと思います。
例えば、その時々によって、どんな人を求めているかという採用要件は変わりますし、実際に入社してもらう部門のメンバーが関わることが良い採用につながると考えています。

(安立さん)
2016年11月に私が入社するまで、人事・採用担当者はおらず、それでも多くのエンジニアが入社してきていました。
誰が採用活動を行っていたかというと、創業初期から変わらずにエンジニア自身がすべてやっていました。
私が入社してもエンジニアが採用から外れるということはなく、私自身はマッチした方が面談や選考に進む数をもっと増やすための仕事をしているという状態ですね。

– エンジニアである馬場さんが採用担当になったきっかけはなんだったんですか?

(馬場さん)
明確に担当というわけじゃないんですよ。
東京事務所だと私が一番古株ということもあり、これまで採用業務はひととおり見ていたので私がやっているという感じなんですよね。実は採用にコミットする最初のきっかけは今では覚えていないんです。おそらくそのくらい軽いきっかけでしたね。

– そんな軽い感じで採用にそこまでコミットするのも、ヌーラボの会社のカルチャーなのかなと思いますね。ちなみに、馬場さんのミッションには採用は含まれてるんですか?

(馬場さん)
エンジニア組織に責任を持っているので、結果的にミッションです。しかし、会社のルールや業務目標として明確に定義されているわけではなく、必要だったから取り組んだ、というのが本当のところです。

(安立さん)
ヌーラボでは、何の仕事を何%やっているかということは評価に一切関係がないので、私が「手伝ってください」とお願いして、馬場は快く手伝ってくれているという体制なんです。
先程もお話しましたが、特に採用担当と明確に決められているわけではないんです。

– そうすると、人事評価はどのように行っているんですか?

(安立さん)
ほぼ定性面で評価しています。ほとんどがエンジニアという組織なので、定量評価では指標の正しさがすごく重要になり、かつ難しく、あまり意味がないと考えています。

評価は基本的には人事担当者と、部長が行います。一方で、組織が拡大してきたこともあり部長が全員分の評価を行うのは難しいのが実情です。
そこで、評価をサポートしているのが「Bridge」という1年任期のリーダーグループです。全社員での360度評価を行い、その結果も参考にして評価が行われるようになっています。

エンジニアが相互理解する面接で内定承諾率は95%に

– ヌーラボの内定承諾率が高いというお話を聞いたことがあるんですが、高い承諾率の要因はなんだと思いますか?

(安立さん)
内定承諾率が高いというのは事実で、実際には95%くらいです。年に1、2名しか辞退されないですね。
内定承諾率が高い理由としては、企業によっては、候補者を審査するスタンスが強いこともあるのですが、ヌーラボのエンジニアは一緒に働く人を探すというスタンスで相互理解の場として面接を行っています。
面接でも、候補者の足りないスキルを見極めるのではなく、普段仕事をしているのと同じ姿勢で候補者に接しています。そうすると、候補者の方も入社後の仕事のイメージや、メンバーとのコミュニケーションのイメージが明確になって不安がなくなるようです。そこが高い承諾率につながっているのではないかと考えています。

(馬場さん)
面接では、何かプラスになるものを持って帰ってもらおうという思いでコミュニケーションしています。
たとえ選考に受からなくても時間をとっていただいた候補者には、フィードバックも手厚く行うようにしていますね。

– もしもエンジニアが採用活動に関わらなくなったらどうなると思いますか?

(安立さん)
人事担当者ひとりの力でも、応募をもらい、会社説明をして、選考を受けてもらうことまではなんとかできると思っています。
しかし、選考自体の質の担保は、これまで通りにはいかないと思います。もちろん内定承諾率も下がるでしょうね。

(馬場さん)
僕は想像ができないですね(笑)。

– お話を聞いていると、採用活動においてはヌーラボに課題はないのかな、と感じたのですが、最後に人事部門の課題があれば教えていただけますか?

(安立さん)
今後は、現在は一切行なっていない新卒採用にも注力していかなければいけないタイミングがくると考えています。
現在は、中途採用のみに注力できるので、ある程度知見もたまり、強固な採用活動を行う体制も作れていますが、新卒採用では候補者のモチベーションや、ヌーラボの認知が全く異なると思っています。

(馬場さん)
採用だけではなく教育面でも違いがあると思っています。

(安立さん)
そうですね。今日は「採用」というポイントでお話させていただいていますが、実は採用担当という役割を限定された職種にはナンセンスな部分があるのではないかと、私自身は思っています。

求人を書いて、スカウトを送って、そういった作業の部分だけを行ってしまうと結局は作業者になってしまう。

会社自体を変えていかないと採用においても応募が来ない、欲しい人に入社してもらえない。だから、人事担当者は、採用以外の領域にも責任を持つことが重要だと考えています。
人事担当者は現在私1人なので、入社後の教育や研修も全部関わることになります。今後、ヌーラボとして人事担当者が増えた場合も、採用だけではない様々な人事の仕事にも責任を持って取り組むことが重要になってくると思っています。

– ありがとうございました!

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