HR CAREER LABとひつじんじの仕掛け人に聞く、メディアとコミュニティで目指す未来

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LAPRASでは2024年5月より、人事のキャリアを深ぼるメディア「HR CAREER LAB」と人事コミュニティ「ひつじんじ」の運営を始めました。開始3ヶ月でメディアは8000PVを超え、メンバーも150人を超える急成長を遂げている、大躍進の裏の「仕掛け人」に今回は話を聞いてみました。採用広報の立ち上げ等のご参考になると幸いです。

HR CAREER LABとひつじんじ、それぞれのコンセプトを教えてください

大西:HR CAREER LABは「同じように頑張る「社外のライバル」や「一歩先を行く人」を知り、彼らの歩んできたキャリアや挑戦、成功と失敗について知ることで、勇気をもらえる。明日からの業務でもう一踏ん張りできる。」そんなメディアを目指しています。現在は人事の方へのキャリアインタビューを中心に掲載しています。

人事の方がキャリアの悩みを安心して話せる場所を作りたい

元々、LAPRAS社は採用媒体を提供しているので人事の方とのご縁が深いのですが、その中で特に少数人事やひとり人事の方は目の前の業務の悩み以上に、これからのキャリアの悩みを抱えているということを知りました。そこに対して、何か支援ができないか?という思いで、最初は「HR WaiWai Night」というイベントを始めたのですが、これがなかなか難しく。。。

飯田:人事の方ともっと関係を深めたいという思いで、HR WaiWai Nightの時から大西と二人三脚でやってきましたが、ただイベントを提供するだけだと継続的な取り組みにならず「はい!悩みを相談する場です!どうぞ!!」と言われても、心理的安全性もない場でそんなに悩みを話すことはできないなと思い始めました。

大西:そのうちに「人事のキャリアについて話す場を設ける」だけではダメで、まずは身近なロールモデルを紹介して情報を提供した上で、それについて語れる場を設けるという二段階の構想に至りました。

メディアが入口となって広がるコミュニティ

飯田:そんな中、元々自社のオウンドメディアである「LAPRAS BACKBONE」も3年前に大西と2人で立ち上げた経験があったので「まずは自分たちの得意なメディア運営で、情報を提供する」というGiveから始めてみないかという話になりました。過去には、採用広報の観点で自社のメンバーにキャリアインタビューをする企画をやっていて、それが非常に好評だったので、それの人事版ができないかなと。

大西:メディアで方向性を決めて、そこに通じるものがある人だけを集めた「安全な」コミュニティを作るというアイデアは、思いついた時に「それならできそうだな」という感触がありました。そこでひつじんじのコンセプトは「迷える子羊の拠り所となるような心理的安全性が確保された人事のサードプレイス」になりました。

2024年の5月にメディアとコミュニティを立ち上げて運営を始め、先日初めてのひつじんじのオフ会を実施したのですが、記事だけではカバーできないお悩みをコミュニティで解決できる非常に良い場になったと思います。キャリアインタビューを受けてくださった方と、その記事を読んだ方たちが集まっているので、人事としてのキャリアを考える”まっすぐな”方が集まって、安心して対話ができる「サードプレイス」に近づいている感覚がありました。

https://note.com/hr_career_lab/n/nebaf9de02057

メディア・コミュニティの立ち上げで大変だったこと、悩んだことはありますか?

人事職でないからこそ寄り添えることもある

大西:私はひとりPR、飯田はひとり法務ということで、人事ではないメンバー有志で取り組みを始めたので「人事じゃない我々がこれを立ち上げる意味はあるんだろうか」というのは最初悩みポイントでしたね。ただ、実際に始めてみると、当事者ではないからこそ寄り添えたり、客観的に見れるポイントもありますし、「専門職」という切り口では悩みやキャリアに通ずる部分もあり、むしろ人事担当者じゃないからこそフラットに運営できているというのはあると思います。

飯田:私は最初の立ち上げがとにかくタイトなスケジュールで大変だったことが印象に残っています!やはりせっかくやるなら、最初にしっかりとコンセプトを打ち出そうということで、オープン時点で3名の人事の方のキャリアインタビューを収録・撮影・記事化しました。

HR CAREER LABはnoteで公開されているものと、ひつじんじ限定公開されている「裏話」のものと、1つの取材で2本の記事を作っています。特に人事の方はオフレコの情報が多いので裏話noteがあることは非常に重要なのですが、本業が別にある中で2週間で6本の記事作成を1人で書き切ったのはなかなか大変でした。

新たなメディアを立ち上げる際に、気を付けていることはありますか?

コンセプトを守りながら、地道に継続することの大切さ

大西:他のメディアと何が違うのかを意識することです。人事の有名人へのインタビュー記事はたくさんありますが、ベンチャー人事の方などの「等身大」のインタビュー記事はあまりなかったので、これはいけると思って始めました。あとはPVやコミュニティへの登録者数等の数字を追いすぎず、コンセプトをしっかりと伝えることを優先するようにしています。

自社でサイトを立ち上げたりせずに、noteを選んだのも、今回の「悩める人事の方に情報を提供する」「仲間を集める」というコンセプトに一番合うと思ったからです。

飯田:ひとりではやらない、ということかもしれません。大西も私も取材+撮影+記事化を単独で行えるスキルを持っているので、お互いの業務が忙しい時期は分担を変えたり、自分が得意なものを引き受けたりして、チームで進められているのは良かったと思います。メディアは続けていかないとあまり意味がないと思うのですが、どうしても一人だとアイデアが出なくなったり、心が折れそうになったりするので、チームで運営していることで継続ができるものだと思っています!

また、HR CAREER LABでは「写真」にはすごくこだわりました。言葉だけで人となりを伝えるのは難しいので、実際にお伺いしてインタビュー内容に沿った写真を撮ることで、よりインタビュアーの方の人柄が伝わるようなメディアにしたいと思っていました。

大西:HR CAREER LABの取材では、インタビュイーの方に最初に「コンセプト」を説明した上で、ご登場いただけるかどうかを聞くことも大事にしています。単なる1本の取材ではなく、その先にある「人事の方のキャリアに役立ちたい」という思いを共有した上で、取材を進めることで、その後もひつじんじのメンバーとしてのお付き合いが続くような関係性を目指しています。

今後、新たに挑戦していきたいことはありますか?

新たな企画でより活発なコミュニティを目指す

飯田:私は面白い記事を作るのが好きなので、HR CAREER LABでは、人事の方同士の対談とかにもチャレンジしてみたいと思っています。お互いの話を聞くことでの気づきや、比較したことによる新しい発見もあると思うので、今の単独インタビュー以外にもぜひ挑戦してみたいです。そして、ひつじんじのメンバーと一緒に年末にアドベントカレンダー企画等ができたら素敵だなと思います。

大西:あ〜面白いですね。HR CAREER LABについては、確かに記事のバリエーションを増やしていけたらなと思っています。ある程度いま形もできて、月に2本をコンスタントにリリースできる仕組みは完成しているので、今のものをベースにここからまた改善とか挑戦を重ねて行けたら良いですね。

自分自身はひつじんじの活性化をもっとやりたいと思っています。今は自己紹介以外のスレッドがあまり盛り上がっておらず、「運営」と「参加者」の間に溝があると思っているので、先日から「コアサポーター」の方を募集しています。我々だけでなく、みんなでみんなのための場にできるようにこれからアイデアを出していきたいと思っています。

その先ではオフラインのカンファレンスのようなこともやってみたいですし、HR CAREER LABだって我々以外のメンバーも記事を書いても面白いと思います。「人事がみんなでみんなの知見を持ち寄る場」にしていきたいと思っています。