「CTOを採用するには?#1」READYFORがCTOを採用するまで

多くの企業がCTOを採用しようとしているようにCTOの需要は高まっていますが、創業メンバーがそのままCTOになるパターンが多く、外部からCTOを採用するパターンはまだ少ない状況です。さらに、どのように外部人材をCTOとして採用すればいいのか、その手法もあまり世に出ていません。

本記事では、「CTOを採用するには?」というテーマで、外部からCTOを採用した企業はその人をどのように採用したのか、その採用背景のストーリーを聞いていきます。

第一弾は、READYFOR株式会社でCTOを務める町野さんにインタビューしました。町野さんには、どのようにREADYFORと出会ったのか、CTOはどうあるべきかをお話していただきました。

《プロフィール》
READYFOR株式会社 執行役員 CTO 町野明徳さん:
1984年浜松生まれ。東京大学理学部物理学科卒。同大学院在学中に電子書籍分野での起業をして以来、複数のスタートアップの事業立ち上げに携わる。2012年11月、スマートニュース社の初期メンバーとして参画。急拡大する組織の中で、技術を軸に幅広い業務を担当。その後、自動運転やブロックチェーン等、新技術を扱うプロジェクトを経て、2019年1月よりREADYFOR株式会社執行役員CTOとして参画。

READYFOR株式会社:
「誰もがやりたいことを実現できる世の中をつくる」というビジョンのもと、国内初・国内最大級のクラウドファンディングサービス「READYFOR」を運営しています。インターネットを通じて、「やりたいことを成すために資金が必要な人」と「共感し応援する人」をつなげるサービスです。

「挑戦者とお金のエコシステム」にイノベーションを起こしたい

– まずは町野さんの経歴について教えていただけますか?

2010年、当時通っていた大学院を中退して電子書籍サービスを立ち上げたのが最初のキャリアです。その事業は上手く軌道に乗せることができなかったのですが、その後、創業期のスマートニュース社への参画、DeNA社で自動運転プロジェクトの立ち上げ、個人としてのスタートアップ支援などを通して、様々なプロジェクトに関わりました。

そうした活動を経て、2017年にはブロックチェーン関連の研究をしていました。当時「ICO」と呼ばれるスキームがブームになっていましたが、国境を超えた資金調達を実現するメカニズムがとても興味深かったんです。プログラマブルな価値移転の仕組みを使って、ブロックチェーン上にベンチャーキャピタルの機能を実装するプロジェクトも出てきていました。

元々、スタートアップのエコシステムが好きなんです。起業家という挑戦者がいて、そうした挑戦を支えるベンチャーキャピタルなどの投資家がいて、そして成功した起業家が今後は新たな挑戦者を応援をする側になっていく。こうした「挑戦者とお金のエコシステム」を、さらに進化させるにはどういったことができるだろうかと模索していました。

投資元からの紹介でREADYFORへ

– どのようなきっかけでCTOとしてREADYFORに入社されたんですか?

元々、代表の米良とは繋がりがあったのですが、直接的なきっかけは投資元からの紹介です。2018年にREADYFORは初めて外部資金調達をしたのですが、その担当キャピタリストが、以前の会社でも担当いただいていた方だったんです。その方とは定期的に連絡を取っており、様々な企業のポジションを紹介してくれていました。

そうした中、READYFORにCTOが不在で、技術系役員がいないのことが経営のネックになっているという話を聞きました。開発チームに多くの問題が溜まっていて、前に進みたいがどうすればいいのかわからないという状況。投資元からのアドバイスもあって、下手にエンジニアを増やすよりも、まずCTOを採用した方が良いという議論がされていました。

そこで、経営と技術の両方のバックグラウンドがある私に、そのキャピタリストの方がREADYFORを紹介してくれたのです。それから改めて米良に会って、米良を含めた経営陣とお互いのやりたいことや将来実現したいビジョンを話し合い、ジョインすることに決めました。

「資金調達」というイベントを通じて、結果的に人材のマッチングに繋がったことなんかも、まさにスタートアップのエコシステムですね。

CTOは技術の専門家だけでなく、経営者でもある

– 色々な企業を紹介される中で、なぜREADYFORにジョインすると決めたのでしょうか。

一番は目指すものが一致していたことが大きいですね。

先程ブロックチェーンを用いた資金調達の話をしましたが、ICOも広義の意味でクラウドファンディングでした。クラウドファンディングはインターネットを通じて多くのユーザーから資金を集める仕組みですが、ブロックチェーン側から生まれた新しい仕組み、既存のクラウドファンディング側から進化してきた仕組みが出来つつあった中、私はクラウドファンディングの未来型を作りたいと思っており、READYFORも資金が流れる新たな仕組み作りをしたいということで目指すものが一致していました。

次に、CTOというロールに対する考え方が合っていたことです。

CTOというのは、経営者として技術面の責任を持つメンバーであるので、技術のことだけを考えればよいわけではありません。技術の力を使ってどのように会社を経営すべきか、どのような課題をテクノロジーで解決していくべきかを考えるのがCTOだと考えています。

経営陣の一員であるため、役員会議にも出席して他の役員と議論します。つまり、技術の知識だけでなく、経営の知識も必要になります。私は「技術をどう経営に活かしていくか」という点に一番の興味があったため、会社の方向性を経営レベルでディスカッションできる責任と権限を持てるかが重要でした。

こうした考え方に関しても、メンバーと認識が揃っていたことは大きかったですね。

お互いの領域を理解して真のパートナーとなる

– CTOを採用する上で、CEOが意識すべきことはありますか。

CTOも経営者であることを意識することが大切だと思います。「エンジニアをマネジメントしてもらいたい」という理由だけでCTOポジションとして採用してしまうと、経営と技術組織の間にギャップが生じてしまう可能性があります。エンジニアではなくCTOとして採用を考える場合には、日々議論する経営パートナーとして違和感がないかを考えるとよいかと思います。

そのためにも、CEOは経営のことだけ、CTOは技術だけを知っていれさえいればよいと考えるのではなく、両者が互いの領域のことを一定レベル理解していることが重要です。共通言語が多ければ多いほど、解像度の高い議論ができます。

これはCxOに限った話ではなく、全ての職種においても当てはまることではありますが、互いの専門領域を理解し、任せるべき領域に関して背中を預け合うことで、組織は強く成長していくと考えています。

– ありがとうございました!

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