今注目されるインバウンドリクルーティングとは

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はじめに

人材獲得の競争は日々厳しくなってきており、多くの採用担当者が苦労しています。求人広告を出稿したり、スカウトを送ったりしてもあまり反応がなかったり、あったとしても自社のカルチャーにフィットしない人材だったりもします。

それではどうすればよいのか。そんな時は、近年注目を集めているインバウンドリクルーティングという考えを取り入れるべきです。インバウンドリクルーティングによって、自社のカルチャーにマッチした人材を採用することができるのです。
そこで今回は、インバウンドリクルーティングについて説明します。インバウンドリクルーティングはなぜ注目されているのか、そしてそのメリットも紹介します。

インバウンドリクルーティングとは

インバウンドリクルーティングとは、採用ブログやニュースリリース、動画などのコンテンツを通じて企業ブランドの認知や採用候補者のエンゲージメントを高め、中長期的な関係を築くリクルーティング手法のことです。この手法は、マーケティング業界で注目されている手法であるインバウンドマーケティングを基に生まれました。
インバウンドリクルーティングを活用して中長期的な関係を築くことで、今まであまり自社に興味のなかった人材も応募してくれるようになり、タレントプールを拡大させることができます。

例えば、メルカリ社はメルカリグループのメンバー全員が発信することができるコンテンツプラットフォームである「mercan」を運営しています。そこには、メルカリの3つのバリューである「Go Bold」「All for One」「Be Professional」に基づいた記事があり、バリューに基づいた社員の働き方やそれを実現するための環境が紹介されています。

インバウンドリクルーティングでは、このようにコンテンツを通して自社のビジョンやバ
リューを発信していきます。

アウトバウンドリクルーティングとの違い

アウトバウンドリクルーティングが、ポジションをオープンした時などに自ら候補者を探してコンタクトを取るのに対し、インバウンドリクルーティングはコンテンツを発信し続けることによって自社に興味を持った候補者から能動的に応募してくれるような状態を目指します。

インバウンドリクルーティングは、アウトバウンドリクルーティングと違って長期的な手法であるため、すぐに効果が表れるわけではありません。しかし、長期的な視点で考えると、時間と金銭的なコストの削減や、自社に興味のある質の高い人材のタレントプールを構築できます。

インバウンドリクルーティングが注目されている理由

なぜ近年インバウンドリクルーティングがトレンドになりつつあるのか。それは、リクルーティングにおいても中長期的な関係を築くことがより大事になっているからです。
近年売り手市場が続いており、2012年に0.8倍だった有効求人倍率が2018年には1.62倍になっています。特にIT業界の求人倍率は2019年8月には10.83倍といったように人材不足が顕著です。

そんな中、エンジニアの転職潜在層は約49万人いると言われているため、この層にアプローチすることで、人手不足解消の一手になります。そして、転職潜在層にアプローチするために中長期的なコミュニケーションが必要になってくるのです。
現在転職を考えていない転職潜在層にいきなり「転職しませんか?」とスカウトを送ったとしても、あまり興味を持ってもらえないでしょう。なので、コンテンツを通して自社の魅力を伝え続けて関係を築いていくことで、自社に興味を持ってもらえるようになります。
そうして人材をプールしていくことで、転職意欲が湧いた時にアプローチすることで採用に繋げることができます。

また、売り手市場の現在、求職者にとって自社は数ある選択肢のうちの一つにしか過ぎません。そのため、求職者の視点に立ったコンテンツを発信し続け、業務内容を理解してもらったり、自社の魅力に気付いてもらったりして自社に興味や魅力を感じてもらう必要があります。

インバウンドリクルーティングのメリット

インバウンドリクルーティングには、転職潜在層にアピールできる以外にもメリットがあります。

カルチャーマッチの精度が高い

インバウンドリクルーティングは、コンテンツを通じて中長期的にしっかりと自社のビジョンやカルチャーを伝えるため、候補者も自社についての理解が深まっています。つまり、ビジョンやカルチャーに共感した上での応募のため、カルチャーマッチの精度が高まるのです。
また、入社意欲も高く自社についてよく理解しているので、自社の説明をする時間を減らして候補者を理解することに多くの時間を割けます。

おわりに

いかがでしたでしょうか。自社のビジョンやカルチャーを伝えることは求職者にだけではなく、既存の社員にも効果的です。それらを伝えることで、自分が働く意義を理解して感じることができて、自社へのエンゲージメントが高まるためです。
そういった意味でもぜひインバウンドリクルーティングに挑戦してみてください。


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