今回は、「LAPRAS SCOUT」のサービスの特徴の一つである、「タレントプール」について説明します。
目次
そもそもタレントプールとは?
タレントプールとは「人材プール」とも呼び、企業や組織が将来の人材需要に備えて、有望な候補者を事前に特定し、管理するためのプロセスや仕組み、データベースのことを指しています。特にエンジニア採用においては、人材獲得競争が激しくなっています。将来の技術的な要件やプロジェクトにまたは自社とマッチした候補者と出会うために、適切なスキルや経験を持つ候補者とつながりを作っておくことで、長期的な接点の中で、母集団が枯渇しにくい採用を目指せる採用手法です。
タレントプールのメリット
タレントプールの代表的なメリットは以下です。
カルチャーやスキルが自社にフィットするマッチングが実現できる。
人材紹介や求人広告だと企業は応募を待つだけとなりますが、タレントプールを活用した採用であれば、企業は自ら合致するスキルや経験を持つ候補者を予めデータベースにプールしておくことができます。これにより、自社に最適なエンジニアに自らアプローチしやすくなります。自らアプローチする分、候補者個々にフィットしたメッセージを送ればマッチング率が高くなる傾向にあるため、カルチャーフィットしやすいのも特徴です。
長期的な採用戦略に対応できる。
タレントプールは、企業の成長戦略やプロジェクト展開に合わせて、将来のニーズに対応できる人材を確保する手段としても機能します。新しいプロジェクトや業務拡大が行われた際にも、事前にプールしてコミュニケーションをしておけば適切な人材を迅速にアサインすることが可能です。プールしている候補者の情報を適切にかつ、定期的に最新化できていると、例えば候補者の転職意欲が湧き始めたときに、声をかけてアプローチできる、だから短期的に採用成功に結びつくというのも可能です。
候補者との関係構築で自社の採用におけるブランドが強化できる。
人材紹介や求人広告は運営会社が挟まっているので、直接候補者とやり取りする機会は主に面接からとなります。しかしタレントプールを活用して採用する場合、自社で直接候補者を囲い込んでいるため、転職潜在期から持続的なアプローチが可能です。タレントプールで候補者へアプローチ→カジュアル面談と接点を構築や、イベント招待や定期的に企業から情報を発信することで、積極的な候補者は企業のブランドや文化に関心を持ち、将来の機会に対して前向きな姿勢を保つ可能性が高まります。実際にLAPRAS SCOUTでもそういったナーチャリングツールとして使っている企業さんは少なくないです。中長期の視点でも候補者の方と接点を持てるという点もポイントです。
他社と比較して採用競争力が向上できる。
専門性の高く優秀な人材は今後人口の減少に比例してどんどん減っていくといわれています。タレントプールを活用することで、優秀な候補者を競争激化する市場で確保する優位性が生まれます。優れたエンジニアを早期と接触を持ち、継続的なコミュニケーションを持つことで採用を有利に進めることができます。
【事例あり】短期的なエンジニア採用のためのタレントプールの作り方
ここではエンジニア採用のための一般的なタレントプールの構築の仕方ならびに運用の仕方をお伝えしますが、それぞれの工程に対してLAPRAS SCOUTの場合の事例も載せておりますので、参考となればと思います。
ほしい人物像を明確にし、求人票を作成する
タレントプールにほしい人物像を明確にしていきます。明確になったら求人票に落とし込みます。具体的にはどのようなエンジニアをターゲットにするか、どの分野やスキルを重視するかを定義します。技術スタックなどスキルも重要ですが、それとは別で「自社にフィットする方は誰か?」「どんな人ならこれから活躍できるか?」といった定性的なペルソナを作り上げていくことが大切です。
候補者集め(母集団形成)
ターゲットとなるエンジニアにアプローチし、母集団を形成していきます。アプローチの方法としては自社でエンジニア向けのイベントやセミナーを開催したり、候補者厚めをします。SNSやGitHubで直接アプローチもいいでしょう。短期的な採用を目指す場合はどれだけうまく母集団を形成できているかがポイントです。転職顕在層だけではなく転職に今興味ないかもだけどといった、転職潜在層も含めアプローチしていきましょう。
【事例】導入直後に注力した候補者の母集団形成が、未来の高難度のポジション採用に繋がる。ワンキャリアが実現したエンジニアマネージャー採用のノウハウとは
候補者の情報の収集と整理
候補者の情報を収集してタレントプールの構築、管理を行います。専用のデータベースや外部の候補者管理ツールなどを使います。履歴書、ポートフォリオ、スキルセット、コミュニケーションの履歴など、適切な情報を収集して、候補者に情報を付与していきましょう。
アプローチ判断
リストアップした候補者の方に実際にアプローチするかを決めます。履歴やコミュニケーション、SNS情報などから判断できる場合は人事だけでも大丈夫かもですが、技術ポートフォリオから判断する場合は、社内のエンジニアと連携しながら候補者のアプローチ判断をするほうが、より強く自社にマッチした候補者の方と会える可能性があります。このように採用人事だけでなくエンジニア部署など全社で一丸となって採用に取り組むことを「スクラム採用」といいます。
【事例】複数事業部が情報を共有していくことで、優秀な人材との出会いを逃さない。クラウドワークスが考えるエンジニア採用のポイントとは
スカウトを送る
候補者の情報を整理できたら求人票を作り、スカウトをおくります。自社の求人の特徴を理解して候補者個々に合わせて興味を持つプロジェクト、または会社としての魅力などを情報として記載してスカウトを行います。アタレントプールに入れた段階では、まだ転職に対して積極的ではない方も多いため、候補者個々のニーズや興味に合わせたカスタマイズされたスカウトを行うことが重要です。
候補者の声から学ぶ!スカウトメールでやってはいけない5つのこと
継続的なコミュニケーションと再アプローチ
1度スカウトを送って反応がなくても、継続的なコミュニケーションと再アプローチができるのがタレントプールの特徴です。メールのニュースレターやブログ記事、イベント情報などを提供して、エンジニアの方々へ自社の価値をを宣伝、定期的な関係を構築して関係を育成していきましょう。そしてここがタレントプールで短期採用をする上でのポイントです。潜在層まで大きく母集団を形成した上で、定期的に自社で催しているエンジニア向けのイベントや採用体験についてのイベントを行うことで、今は潜在層だけど継続アプローチやメッセージを経て顕在化する候補者の掘り起こしが可能となります。1対1のコミュニケーションだけでなく、作った母集団に向けた1対Nのコミュニケーションを行うことで、継続的な採用成功に結び付けられます!
ただし、ただ送りすぎてしまうと企業のブランド毀損につながるので注意が必要です。それは再アプローチも同様で、丁寧なコミュニケーションやアプローチを心がけましょう。
以上がタレントプールの構築の仕方と短期的な採用に向けた運用の仕方です!他にも、元々転職潜在層なため「スムーズな応募プロセス」や「面談終了後にどこに惹かれたのかなど個々に合わせたメッセージを送る」といった採用体験の向上が必要であったり、タレントプールの運用プロセスを定期的に評価し、改善することも必要です。
まとめ
タレントプールのメリットや自社で行う場合の一般的なステップ、そして弊社LAPRAS SCOUT内の関連する他社事例をお伝えしました。これらのステップを組み合わせて、エンジニア採用のためのタレントプールを効果的に作成し、優れたエンジニアを確保できる体制を整えましょう。