初回接点から2年をかけて自社にマッチしたエンジニアの採用に成功。コネヒトから学ぶ中長期でのスカウトの秘訣

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中長期的に接点を持ち、候補者側と企業側が常にお互いの状況をアップデートすることで、高い理解度の関係性を構築。コネヒト株式会社はスキル・カルチャーがマッチした「本当に一緒に働きたい」と思えるエンジニアの採用に成功しました。1度きりの接点だけで終わらず、複数回の接点を作った採用活動とはどのようなものだったのか、同社のCTOである伊藤さん、採用チームの芦刈さんからお話を伺いました。

《プロフィール》
CTO
伊藤 翔さん(写真右):
慶應義塾大学卒業後、金融系SIerに入社。その後Web系の開発会社を経て、Supership株式会社に入社。 2017年に当時グループ会社であったコネヒトに出向し「ママリ」のバックエンド開発や「ママリプレミアム」の立ち上げを経験。その後、リードエンジニアや開発部部長を歴任し、2019年6月にCTOに就任。現在は、開発組織のマネジメントやConnehito Tech Visionの策定や推進を行い、開発組織を率いる。

採用担当
芦刈 麻佑さん(写真左):
新卒で大手人材会社に入社。広報として学生の就職支援業務・ユーザー登録促進業務に従事する。人事領域へのキャリアチェンジを希望し、2018年よりコネヒトにジョイン。採用担当として幅広い職種の採用を経験し、現状はエンジニア・デザイナー・バックオフィスの採用を担当している。

コネヒト株式会社
「あなたの家族像が実現できる社会をつくる」というビジョンステートメントの元、人生に大きな影響を与える「家族」に紐づく課題に向き合っている。
主軸事業であるママリを起点に、主に「育児の悩み」「家計の悩み」「不妊の悩み」「社会の意識」という4つの課題において、事業の創出や行政・自治体との連携、社会への提言など、様々な切り口でそれぞれの家族像が実現できる社会に向けた取り組みを進めている。
ママリ
「ママの一歩を支える」をミッションに、悩みの「解消」と「共感」を軸に、妊活中女性・プレママ・ママに寄り添うQ&Aコミュニティ。
アプリ会員数300万人、月間閲覧数約1億回以上、月間投稿数130万件以上、新しくママになる方の約3人に1人が会員登録している。育児の不安から保育園選び、再就職、ママ友との関係まで「現代のママが抱える悩みごと」が集まり、Q&Aを通してユーザー同士で支え合い解決する場を提供している。

LAPRASなら自社にマッチした候補者を探し中長期的に関係を築ける

―  LAPRAS SCOUTの導入の経緯を教えていただけますか?

伊藤:LAPRAS SCOUTを導入したのは2019年11月ごろです。事業拡大のフェーズにある中で、エンジニア組織の重要度が高まり、計画的にエンジニア組織を大きくしていきたいと考えていました。

また、これまでの採用活動ではせっかく接点を持つことができた候補者と、一度縁がなければ関係性が途切れてしまうことがあり課題を感じていました。僕たちとしては繋がりを持てた候補者と中長期で関係性を築いていき、将来的な採用にも繋げていきたいと考えていたんです。

そんな時に見つけたのがLAPRAS SCOUTです。GitHub、Qiita、Speaker Deckなどエンジニアの情報がわかりやすくまとめられていて、様々なアウトプットをスムーズに確認できる点が気に入りました。コネヒトではConnehito Tech Visionという技術戦略を掲げているのですが、その中でもエンジニアのアウトプットを大切にすることを明言しているので、その辺りの親和性も高く、弊社にマッチする人材が探しやすくなるのではと思い導入しました。

それまでの採用媒体では、職務経歴などはわかりやすいものの、エンジニアのアウトプットを確認するのに手間がかかっていました。例えば、媒体に記載されているGitHubのアカウント名からQiita、Speaker Deck、Twitterといった他サービスに辿り着くことは出来るのですが、それを人力でやるとやはり時間はとられてしまいます。ですので、その部分を自動でクローリングしてまとめてあるLAPRASを導入することで効率的に候補者情報を得ることができるようになりましたね。

―  LAPRAS SCOUTの運用方法を教えてください。

伊藤:候補者のリサーチから興味通知・スカウトメールの送付にはじまり、カジュアル面談・選考まで基本的には僕と開発チームのエンジニアが主体となって行っています。

レコメンド機能で、ある程度のスキルレベル・スコアでフィルタリングをかけた後、GitHub・Speaker Deckなどのアウトプットの確認に力を入れています。この辺りのアウトプットには、候補者が今までやってきたこと・得意なことが色濃く反映されますので特に細かく目を通しています。あとは候補者が登録してくれている場合はTwitterもよく見ています。GitHub・Speaker Deckとは違った、これから身につけたいスキルや挑戦してみたいことが発信されていることもあるので、候補者の目指す未来を捉えるヒントにもなっています。

その上でスキル・マインドの部分でマッチしそうだなと感じた候補者に興味通知を送り、返信のあった方を中心にスカウトメールを送付し、そこからカジュアル面談を行うといった流れが多いです。

◎参考:Connehito Tech Vision

魅力的な人材であればあるほど、適切なタイミングでお声掛けをすることが重要

ー 今回採用された方について教えてください。

伊藤:フロントエンドを中心にキャリアを積まれてきたWebエンジニアの方です。実はこの方に関しては、3つのタイミングで採用選考の機会がありました。

1度目は2019年の1月でした。他媒体での応募をきっかけに採用選考の機会をいただきましたが、当時のコネヒトの状況とマッチせず、採用は見送りとなってしまいました。
2度目は2020年の6月です。LAPRAS SCOUT導入後、エンジニアを探していく中で気になる候補者を発見したのですが、詳細な情報を拝見した時に「以前のあの方だ」とピンときました。

1度目の機会に採用を見送った理由も、決してその方のスキルレベルが低かったわけではなく、僕たちの受け入れ体制の問題でした。当時は社内のエンジニアの数もまだ少なく、フォロー体制なども整備されていなかったので、泣く泣く採用を諦めた経緯がありました。それからコネヒトも会社として成長し、エンジニア組織の体制も一定整ったので、今なら万全な環境で迎えられると判断し、改めてスカウトメールをお送りしました。送り方としては、コネヒトとしても候補者の方としても時が経ち状況も変わっていたので、再度改めて「お互いの近況の話でもしてみませんか?」とカジュアル面談を打診しました。

この時のカジュアル面談では「コネヒトでの仕事には今も興味はあるが、最近転職したばかりなので今すぐの転職は難しい」という話になり、採用選考に進んでもらうには至りませんでした。ですので、「また転職を考えるタイミングがあったら教えてください。僕たちも何かイベントがあったらお声掛けさせてもらっていいですか?」と提案し、候補者の方からもOKをいただけたので、定期的にご連絡させていただくようになりました。

その後はコネヒト主催の勉強会など興味を持ってもらえそうなイベントに都度招待をお送りし、実際に参加していただいたこともありました。会社のカルチャーやコネヒトで働くメンバーを実際に体感してもらう機会を作れたのは、振り返ってみると採用活動的にもプラスに働いたと思います。

そして3度目が2021年6月で、候補者の方から「転職を考えている」と連絡をもらい、選考へと進んでいただきました。そして2021年7月に正社員として内定承諾をいただきました。

―今回ご入社される方のように、2年ほどの長期的な接点を持ち続けて採用を成功させるポイントはありますか?

伊藤:魅力的な人材であればあるほど、適切なタイミングでのお声掛けをすることが重要だと思っています。関係を持ち続けることで、お互いの変化や成長を継続的に確認することができ、候補者の方と会社、双方にとってベストなタイミングでの採用に繋げることができています。

現在、LAPRAS SCOUTのタレントプールへ追加して、中長期的な採用を視野にいれている候補者の方は20名程度です。カジュアル面談をして「コネヒトのカルチャーとマッチしている」「タイミングが合えばぜひ一緒に働いてみたい」と、僕が感じている人ばかりです。そんな方々の転職意欲の変化などを逐一確認できるよう、やみくもにタレントプールの数を増やすのではなく、自分の頭の片隅に常に意識しておけるような人数にとどめています。

CTOと採用チームで上手く協働し、スカウト返信率は42%を実現

― スカウトメールの返信率も42%と高い数字を残しています。スカウトメールに対してはどのようなこだわりがありますか?

― スカウトメールの返信率も42%と高い数字を残しています。スカウトメールに対してはどのようなこだわりがありますか?

伊藤:エンジニアだからこそ送れるスカウトメール、というのを強く意識しています。「テンプレートのようなメール」「アウトプットのタイトルにだけ触れた表面的なメール」など、スカウトメールに対して、ネガティブな印象を持っているエンジニアは少なくないと思います。僕もエンジニアなのでスカウトをいただくことがありますが、そういったスカウトにはあまり魅力を感じません。スカウトメールを受け取った時に「本当に自分を求めている」と感じてもらえる、僕がいまその候補者の方にしか書けない文面をお送りするようにしています。

大量にスカウトメールを送ってアプローチの機会を増やすより、LAPRASユーザーの情報精査に時間をかけ「本当に一緒に働きたい」と思う方にこだわりを持ってスカウトをお送りするのがコネヒトのスタイルです。

芦刈:CTOがエンジニア採用にコミットするのは、コネヒトのエンジニア採用の大きな特徴のひとつです。非エンジニアである私たちだけでは決して実現できない、エンジニア目線のスカウトが行えています。私たち採用チームから「これくらいの興味通知を目標に」と提示することはありますが、あくまで目安。クオリティにこだわったスカウトを最優先してもらっています。隔週で採用ミーティングを行い、常に同じ方向を見て採用に取り組めるように心がけています。

伊藤:逆にエンジニア観点だけだとクオリティに偏重してしまい、採用活動が停滞してしまう恐れもあります。芦刈さんたち採用チームと協働することで、いいバランスを取った採用活動が行えていると思います。

―  LAPRAS SCOUTで気に入っている部分があれば教えていただけますか?

芦刈:担当のCSM(カスタマーサクセスマネージャー)の存在がとても大きいです。送信前のスカウトメールを確認してくれたり、アドバイスをくださる点にはかなり助けていただいています。新しい職種・ポジションのスカウトを送る際には、毎回CSMの方に確認していただきフィードバックをもらって文面のブラッシュアップしています。

LAPRASさんは、コネヒトのエンジニア採用において、とても頼りになるパートナーです。これからもLAPRAS SCOUTを通して、より魅力的なエンジニアと出会えることを楽しみにしています。

―  本日はありがとうございました!

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エンジニア採用におけるスカウトメール作成の基本や返信率を高めるポイント、返信率が上がらないときの原因と対策まで、採用成功につなげるためのスカウトメールの全てが分かる内容にまとめました。

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  • スカウトメールの返信率を上げるポイント
  • スカウトを送る相手について仮説を立てる
  • 返信率が上がらないときの対処法
  • スカウトを受け取った候補者の声を参考にしよう

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