エンジニアとエンジニアのコミュニケーションを大事にしたからこそ実現した4名採用。ロコガイドVPoEがエンジニア採用で大切にしていること

この記事をシェアする

株式会社ロコガイドは、2019年よりLAPRAS SCOUTを通じたエンジニア採用を行なっています。
直近半年においてはLAPRAS SCOUTを通じて地方在住者を含めた4名の採用が決定、スカウトの返信率は40%を超えているといいます。
エンジニア採用を一手に引き受ける執行役員 VPoEの小川さんに、日々のスカウト業務の具体的ワークフローや、エンジニアとのコミュニケーションにおいて気をつけている点など、詳しくお話しを伺いました。

《プロフィール》

株式会社ロコガイド 執行役員 VPoE 小川 伸一郎さん:

大学院で理論物理を専攻し博士号を取得後、Web制作会社、Webサービス会社にて受託業務からサービス開発、エンジニアの採用と評価の責任者など幅広く活動。2016年10月に独立し、レジャリーワークス合同会社を設立。株式会社タレンティオのCTOを経て、2020年4月に株式会社ロコガイドの執行役員VPoEに就任。以降も複数の企業の技術顧問としてエンジニア採用や組織についてのアドバイザーとして活動。

株式会社ロコガイド:

株式会社ロコガイドは、「地域のくらしを、かしこく、たのしく」をミッションに、地域情報のデジタル化を通じて生活者の行動を変えるサービスを創出するIT企業です。チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」、地域のよりみち情報サービス「ロコナビ」をはじめ、2020年5月からはお店や施設の混雑を可視化する混雑ランプの提供もスタート。東京都や静岡県浜松市、愛知県名古屋市など多くの地方自治体と協定を結び、混雑ランプの導入先を拡大するなど、地域のデジタルトランスフォーメーションを通じて生活者の課題を解決するサービス提供を行なっています。

エンジニアが発信する情報の適切なキャッチアップが課題

ー 小川さんが担っているお仕事内容についてお聞かせください。

株式会社ロコガイドの小川です。私自身は大学院で博士課程を修了した後、18年ほどWEB、インターネット業界で仕事をしています。
Ruby on Railsで仕事をして13年ほどになりますので、Railsエンジニアとしては古参と言えるかもしれません。
2015年頃からはマネジメント系の仕事が多くなり、特にエンジニア採用や評価に関わる仕事をメインに行なっています。

ロコガイドには今年の4月から執行役員 VPoEとして働いています。普段の仕事の8割は採用ですね。残り2割で組織づくりをしています。
1on1をしたり、組織体制をどうしていくのか考えたり、定期的にエンジニアの評価に携わったりしています。
その他、インフラチームがいる技術部門の部長としてチームマネージメントも一部していますが、現状は採用の仕事がメインです。

ー 採用に関して、これまで感じていた課題とは?

採用というのは、10人アプローチして1人採用できたらいい方、というようなことがよく言われていることだと思います。
多くの方にアプローチしていかないと、入社して頂ける方もどんどん少なくなってしまいますので、まずはなるべく多くの方にアプローチしたいと考えていました。
もちろんリファラル採用にも力は入れていますが、紹介では届かないところにいる方にアプローチしたいと考えていました。

また課題としては、採用プロセスの中で実際に面談等でお会いするまで、アプローチする方の人となりが分かるような情報が全く手元に無いことが問題だと感じていました。
今のエンジニアはSNSやGitHub、Qiita等の情報発信をしている方も多いですよね。でも、実際にいくつかの採用媒体を利用してきましたが、そういう情報は全くいただけないんです。その為、お目にかかってもあまり深い話ができないということがありました。

この点、LAPRAS SCOUTであれば、LAPRASに登録しているエンジニアはSNSをはじめとした様々な情報を自身で登録できますので、その情報を見て、その人となりとか、考えていること、やりたいこと、やりたそうなことを事前に知ることができますよね。これまでの課題感にマッチしたサービスだと感じました。

エンジニア目線でキャリアマッチ度合いを見極めるのが高返信率のカギ

ー 日々どのようにLAPRAS SCOUTを利用されているか教えてください。

LAPRAS SCOUTを使い始めてまず最初にやったことは、「レコメンド」メニューで「Ruby」「Rails」等の関連キーワード検索をして、タグレベル6以上の方を全員見るということです(タグレベル:候補者のスキルや特徴を数値化したもの)。
200〜300人はいた気がしますが、その中でマッチする人をタレントプールに入れて動向を毎週確認する、という事をやっています。
他の媒体でも同じで、キーワード検索で出てきた人を未読が無くなるまで全部見る、ということをしています。

日々の業務としては、今年の夏頃から送られてくるようになった「新着ユーザー」のメールを全てざっと目を通しています。

生活に近いサービスを作りたいと考えている方かどうか等のポイントを見ながら、ロコガイドにフィットしそうかどうか、感覚的な部分を大事にして第一次判断をします。
フィットしそうと感じた方について、SNS情報や参加している勉強会、趣味嗜好、どんなエンジニアを目指しているのか等をざっと調べて、良さそうだなと思った方はタレントプールに入れます。
転職活動中の方や、踏み込んだイメージが持てる方には、この段階で「興味」通知を送ります。これがまず第1フェーズです。

「興味」通知に対して「興味あり」「分からない」が返ってきた場合、第2フェーズとして「なぜ僕が興味通知を送ったのか」を、率直に、きちんと書いて送るようにしています。
「うちの会社に今こういう課題があって、あなたにこういうことをやって欲しい」と送るケースもあれば、単純にエンジニアとして興味関心の方向性が合うからお声かけすることもあります。
例えば僕はEmacsというエディタをずっと使っているんですが、Emacsを好きそうなエンジニアに「僕もEmacsが好きなんですよ。1回、お話ししてみませんか」というような感じですね。

ー 返信から面談につながる率は8割以上と聞きました。平均的には5〜6割ですから、驚異的な数字です。やり取りの中で気をつけているポイントがあったら教えてください。

転職活動をしていて、採用担当者に対してドアを開けてくれている人にだけメッセージを送っていくというのは、大きな要因かもしれないですね。
僕自身が、転職意向の無い時にお誘いのメールが来るのがすごく嫌なので、そのような方針にしています。
また現状の採用リソースは完全に僕1人という状況で、候補者との日程調整も僕がやっています。
そうすると、数打つことよりは1つ1つの精度を上げていく戦略を取るしか無いという状況もあります。

またメッセージを送るときは、LAPRAS SCOUTの「やりたいこと」「興味ある仕事の分野」入力欄は、かなり参考にしています。
ここにはSNS等に書かない情報が沢山含まれていますし、ちゃんと書いている人が多い印象です。
例えばロコガイドはRailsメインで、今後はKotlinやGolangを入れていこうとしているので、「Pythonメインで頑張りたいです!」と書いている人には、どんなに優秀でもスカウトを送りません。
エンジニア的なキャリアのマッチ度をよく見て、スカウトを送っています。

“優秀な人がいるから”が先行して実現したフルリモート採用

ー LAPRAS SCOUT経由で合計4名採用が決まったと伺っています。この実績から、人を招き入れる力が強く感じられます。面談から選考、採用決定の過程で注意されていることはありますか。

カジュアル面談では「どういったことをしたいのか」という点についてお話を聞くようにしています。そしてその希望をロコガイドがそれを叶えられるかどうか、キャリアマッチについてはすごく意識して話しています。
もちろん、ロコガイドが考えてること、サービスについてどういう方向性に行きたいのか、なぜ会社名を変えたのか、技術スタックとして今の状況と今後どうしていきたいのか、というような話はさせていただきますが、その前に、今どういうポジションでおられるのかを一番最初にお伺いします。

最初は必ずカジュアル面談にするようにしています。
面接はお互いマッチ度合いを見るので結構シビアな会話とかもあると思いますが、カジュアル面談ではなるべく楽しい雰囲気を作ろうという意識でお話しさせていただいていますね。
やっぱり、この業界って広いようで狭いので、勉強会やイベントで「あれ、この間どこかでお会いしましたね」と顔を合わせることも結構多いじゃないですか。そうなった時にも良い関係性を保てるように、一個人として心がけています。

ー 入社済の1名は、沖縄にお住まいということですが、フルリモート採用についてはいつ頃から導入されているのでしょうか。

沖縄のTさんはフルリモート採用の1人目ですね。
個人的に、遠隔地での採用は良し悪しがあるなと思っていました。孤立してしまう可能性もありますよね。
ただ、新型コロナウイルスの影響で全員が強制的にリモートワークしないといけないという状況になった時に、思った以上にちゃんとワークすることが分かってきました。

僕自身もジョインしたのがコロナ禍の4月だったので、半年で10回位しか会社には行っていないですし、今、エンジニアのほとんどはフルリモートとなっています。
人によっては気分転換のために会社に行きたい、家だと集中できないという人もいて、一部出社もOKとしてはいますが、基本的には家から仕事したいという人が多いです。

そんな中でTさんを見つけて、遠隔地ではありますが是非採用したいと思いまして、CTOや経営会議でのコンセンサスを徐々に取っていきました。
遠隔地でも会社としてきちんとケアできるということであればOKということになり、採用に至りました。
ですから、このTさんが、ロコガイドがフルリモート採用に踏み切るきっかけになった方とも言えます。

2021年1月にも、福岡に住むインフラエンジニアの方に入社して頂きました。
優秀な方でも事情によって東京以外に住んでいる方もいらっしゃいますから、その点ではフルリモート採用しやすくなったのはすごくいいことだと思っています。

ー フルリモート採用の場合、入社後どのようなケアをされているのでしょうか。

ロコガイドの「トクバイ」というシステムは凄く複雑で、その理解のためにオンボーディング・プログラムを用意しています。
店舗さんがいろんなものをシステムに入稿できて、ユーザーさんの見るいろんな場所に出せるというものなんですが、この「いろんな」というコンテキストを理解するのが結構大変なんですね。
2〜3週間かけてこのオンボーディング・プログラムをこなして理解を進めて頂きました。

先ほどお話ししたTさんも、ご自身が既に前職でもフルリモートで沖縄から仕事されていたっていう経緯もあって、フルリモート強者といいますか(笑)
慣れておられる方だったので、キャッチアップも非常に早いと感じています。
今は実際のシステムの課題に対して、新しい機能を実装するというような相談をしていると聞いています。

ー 最後に、高い返信率やマッチした人材採用のコツがあれば教えて頂けますか。

コツというようなものはなくて「総ざらいする」という手段しかないかなと思います。
今もしょっちゅうLAPRAS SCOUTのレコメンドを見て、キーワードを工夫しながら、いい人がいないか探してタレントプールに入れています。
タレントプールに入れておけば、転職動向が変わったときにすぐメールが飛んできますよね。
LAPRAS SCOUTの機能をフル活用して、日々のワークフローをちゃんと回すという地道な活動が、成果につながってるんじゃないかなと思っています。

ー 今日は大変参考になるお話を、ありがとうございました!

こちらの記事を読んだ方へのおすすめ記事🔻